お名前ソング、追悼ソング(4)

 

清水次郎長/上原 敏
俺ら次郎長/橋幸夫
次郎長富士/北島三郎
おんな次郎長/天童よしみ
河内の次郎長/眞山一郎
お蝶次郎長恋姿/竹川美子、岡千秋
次郎長・お蝶ふたり笠/松平健、真木由布子
旅姿三人男/ディックミネ
旅姿三人男/竹脇無我 (カバー。フジテレビ『清水次郎長』)
任侠清水港 (フジテレビ『清水次郎長』)
吉良の仁吉(虎造くずし)/美ち奴
吉良の仁吉/村田英雄
吉良の仁吉/天童よしみ
~吉良の仁吉の妻~ お菊残照/三笠優子
仁吉男笠/三波春夫
仁吉は男/若原一郎
あゝ荒神山/三波春夫
石松旅だより/上原 敏
石松野郎の歌/ジェリー藤尾
夜もすがら踊る石松/中村美律子
鴛鴦東海道/三笠優子
渡り鳥姉妹/春野百合子、中村美律子
東海道/鳥羽一郎
風劇場/Mr.中村半次郎
うなれ! TORAZO!/the Case BY Case ふみまる&じんじん (アニメ浪曲紀行「清水次郎長伝」)
次郎長パソドブレ/the Case BY Case おしげ (  〃  )

 華原朋美の『あのさよならにさよならを』はNHK木曜時代劇『次郎長 背負い富士』の主題歌でしたが、歌詞には一切 次郎長は出てきませんし、時代劇らしさもありません。敏感な人ならアレッ?と思うようなこうした使われ方では、たいがいロイヤルティの配分が話し合われたりするんですが。

それにしても副次的・衛星的存在としての楽曲は実に多い。多すぎます。
映画にしろドラマにしろアニメにしろ主人公がいるわけで、その主題歌・挿入歌・イメージソングともなると、当然のように名前が入りますが、そういうのまで果してお名前ソングにカウントしていいものかどうか。
あなたは、どう思いますか。

ところで、架空人物の追悼歌があったとして、それがほんとうの追悼ソングといえるのか、というまたヒジョーにムツカシい問題があります。

で触れた「デス・ディスク」にはそうした要素がかなりある、と私は思ってます。ただ漫画やアニメのジャンルとなると個人的に線を引きたくなってきます。
私は“力石徹の葬儀”というイベントをメーンにしたあのファンの集い(1970年3月24日)に行こうと思えば行けましたが、当時、行く気にはなれない、とハッキリ自覚しておりました。今から考えりゃ行っときゃよかったナと(笑)

 

さて、別の記事で前にも書きましたが、古今東西、人の名がタイトルに付く歌は数え切れません。

オー・スザンナ、金髪のジェニー、オールド・ブラック・ジョー、ジョニーが凱旋するとき(ジョニーが帰るとき、ジョニーの凱旋)、愛しのクレメンタイン、ビル・ベイリー、ダイナ、ルイーズ、ライザ、セント・ジェームス病院、リリー・マルレーン、匕首マッキー、マリア・マリ、マリアンヌ、キャルドニア、浮気なパトリシア、いとしのシンディ、いとしのトレイシー、幸福なジョー、星影のステラ、アイ・ラブ・ユー・ポーギー、ジョーンズ嬢に会ったかい?、アンナ、イザベル、ジザベル、ルシール(ルシヤ)、のっぽのサリー、悲しきサリー、ジェニ・ジェニ(いとしのジェニー)、いとしきジニー、悲しきジェニー、ワーク・ウィズ・ミー・アニー、ダンス・ウィズ・ミー・ヘンリー、ジョン・ヘンリー、ディジィー・ミス・リジィー、ロウディ・ミス・クロウディ(クローディーおばさん)、ねねバーナディーン(いとしのバーナーディン)、フランキー・アンド・ジョニー、スタッガ・リー、ミスター・リー、バーバラ・アン、タミー、アンジェリータ、怪漢チャーリー・ブラウン、早撃ちジョーンズ、スージーちゃん起きなさい(起き、ろよスージー)、スージーQ、スージー・ダーリン、トゥラ・ラ・ラ・ラ・スージー、悲しきスージー、ビー・バップ・ア・ルーラ、ダイアナ、想い出のダイアナ、ドナ、ドミニク、ローラに好きだと言ってくれ、愛してるよローラ、忘れじのローラ、いとしのリンダ、いとしのリンダ・リー、いとしのコリーナ、いとしのジミー、いとしのジーナ、いとしきレイナ、トム・ドゥーリー、ハロー・ドーリー、ハロー・メリー・ルー、メリー・ルー、エミリー、エミリー・エミリー、エミリーの歌、マリア、グッドバイ ジミー グッドバイ、バイ・バイ・バーディー、おゝ!キャロル、オー・ニール、ジョニー・ダーリン、内気なジョニー、夏の日のジョニー、悲しいジョニーズ・シャドウ、オネスト・ジョン、ボビーに首ったけ、すてきなボビー、すてきなバレリ、プレイボーイ ボビー、あしたもボビーと、ボビーが帰ってくるまでは、星影のベティ、ヘイ・ポーラ、その名はモニャ、ジムに恋して、エマの面影、嘆きのエマ、愛しのロジータ、メリーよ,漕ぎ出せ、可愛いマリー、今夜はマリーと、マリーは恋人、まじめなジュリー、愛しのラナ、シェリーのラブレター、シェリー、ジェリー、キャッシーズ・クラウン、ミスター・カーター、旅立てジャック(元気出せジャック)、スーという名の少年、ヘルプ・ミー・ロンダ、カレン、ミッシェル、レディ・マドンナ、ルロイ・ブラウンは悪い奴、ミセス・ブラウンのお嬢さん、ミセス・ロビンソン、ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ、マイティー・クイン、キャロライン、キャロライン・ノー、スイート・キャロライン、スウィート・マキシン、パメラ・ジーン、ジンジ、ジェラルディン、デニス、ジュディ、ジュディ―・ジュディ―、ジュディーのごまかし、青い目のジュディ、アルフィー、マギー、マギー・メイ、ミー・アンド・ボビー・マギー、ミー・アンド・ミセス・ジョーン、ベニーとジェッツ(やつらの演奏は最高)、サイモン・スミスと踊る熊、ルーベン・ジェームス、スイート・ベイビー・ジェイムス、プア・オールド・ジョニー、プラウド・メアリー、スウィート・メアリー、風の中のメアリー、フランク・ミルズ、アグネス・イングリッシュ、ヘイ・ジョー、ヘイ・ジュード、ヘイ・ディニー、D.W.ウォッシュバーン、いとしのジュリー、いとしのセシリア、いとしのアンジー、いとしのルネ、愛しのスーザン、愛しのヘレン、愛しのボビー・スー、西海岸で待っているスーザンに、思い出のシャイロ、哀しみのマンディ、ごめんね,スザンヌ、ジョディの彼女、キャリー・アン、ティモシー、シーモンの涙、ナオミの夢、アンクル・アルバート~ハルセイ提督、京子ちゃん心配しないで、サイモン・セッズ、トレイシー、デライラ、クレア、エリノア、ジェシカ、フランシーヌ、カトリーヌ、ハロー・メリンダ、リンダは恋人、シェリーに口づけ、いとしのスコット、いとしのネナ、愛しのエイミー、いとしのベラ・リンダ、いとしのローズマリー、笑って!ローズ・マリーちゃん、ローズ、青春のロザリー、アリスのロックン・ロール・レストラン、アリスは恋人、かわいいジャニー、可愛いアイシャ、こめんねチャーリー、パーリー・スペンサーの日々、マイ・シャローナ、ロクサーヌ、緑の風のアニー、ポーク・サラダ・アニー、夢見るアニー、ダニーの歌、ビリー・ジョーの歌、ビリーの別れ道、グッド・タイム・チャーリー、フレディの死、ミスター・グーダー、ブラザー・ルイ、かわいそうなアリソン、悲しみのアンジー、アンジー・ベイビー、悲しきフェルナンド、ジャッキー・ブルー、かわいいジェーン、ひなぎくのジェーン、ビリー・ジーン、いちご畑のサリーちゃん、我が心のジェシー、恋するキャンディダ、恋するペテューラ、恋するニコラ、恋するチャック、恋するデビー、恋するジェイミー、微笑んでよサラ、愛しのボニー、何がベニーに起ったか?・・・・
どうです? お名前ソングこそは楽曲の一大派閥といえるんじゃないでしょうかね。
中には名前で遊んじゃおうっていう歌まであるくらいですから。

Shirley Ellis – The Name Game(1964)

(上)シャーリー・エリスのLP『THE NAME GAME』。
SHIRLEY —> BIRLEY —> FIRLEY —> MIRLEY
というふうに、名前の最初の音(おん)をB、F、Mなどに替えていくという一種の言葉遊びの歌で、1964年12月、ブロンクス出身のシャーリー・エリスが大ヒットさせました。
上のジャケット写真では歌手名SHIRLEY ELLISの下にThe Nitty Gritty Girlという説明が入ってます。それはこの人が1963年10月に『The Nitty Gritty』を、64年2月に『That’s What The Nitty Gritty Is』を歌い、中ヒットさせているからなんですけど、
ではNitty Grittyとは何ぞやというと、辞書によるとnittyは「しらみの卵の多い」、grittyは「砂利の入っている、砂のような」あるいは「意志の強い、勇気のある」とあり、
また私の愛読書である坂下昇先生の『現代米語コーパス辞典』ではnittyは「ごたごた」、grittyは「ごつごつした事情」で、nitty-grittyは「問題の核心」となっていて、ニューヨーク・タイムズ紙が1970年代に作った新語だと書いてあります。
新聞社の造語説はハテナマークですが、とりあえず英語圏ではthe heart of the matter(問題の核心)、the basic essentials(基本的な要点)、the harsh realities(厳しい現実)という理解のようです。
ニューヨーク下町の黒人が60年代初期にスラングとして使ってたときにはまた少し違った意味だったのかもしれません。
『The Nitty Gritty』はグラディス・ナイト&ザ・ピップスのカバー(1969/06/26)でもヒットしました。『The Name Game』のほうもシャーリー・エリスの自己宣伝色が強かったにも関わらず、いろんな人がカバーして、今だに人気の曲です。

<参考>
Hayley Mills – Johnny Jingo(1962/02)ジョニー・ジンゴ
jingo は一般に「好戦的愛国主義者」「右翼」と解されますが、この歌では「熱血漢」「元気」程度の意味合い。韻を踏んで出てくる男性名は
Billy, Willy, Ricky, Dickey, Eddie, Freddie
Johnny のキスに較べれば彼らはメじゃない(ジョニーは人後に落ちぬ 笑)と無邪気に歌ってます。

produced by Tutti Camarata
Pop Chart Peaks: Billboard 21, Music Vendor 30, Cash Box 31
This old-timey tune and her previous hit “Let’s Get Together” were the only two Billboard Hot 100 entries for the British teen actress.

自己宣伝ということでいえば、「伊代はまだ16だから」がいけないんなら、「港裏町 お恵ちゃんの酒場」と歌う松山恵子の『ストトン酒場』とか、ケイ・スターの『Kay’s Lament』やエディー・ケンドリックスの『Eddie’s Love』だってダメだろうし、『松健音頭』、『マツケンサンバ』、『ひばりのマドロスさん』、『美智也マドロス』、『浩吉マドロス』、『若ちゃんマドロス』、『峰子のマドロスさん』、『美智也数え唄』、『アキラのチンチロリン』、『コクランのズンタ・タッタ』、『ボブ・ディランのブルース』、『ひばり音頭』、『はるみの三度笠』、『さくらの渡り鳥』、『圭子の夢は夜ひらく』、『サザンクロスのサンパ北海盆唄』、『ロス・プリモスのディスコおてもやん』、『ヨーコの部屋』、『私は里歌ちゃん』、『立見の青春』だってまずいでしょう。淡島千景の『お景ちゃん』、ボ・ディドリーの『ボ・ディドリー』、ディーン&ジーンが歌う『ヘイ・ジーン・ヘイ・ディーン』、フローターズ『フロート・オン』、チェアメン・オブ・ザ・ボードの『チェアマン・オブ・ザ・ボード』、パブロ・クルーズの『グッド・シップ・パブロ・クルーズ』、ジャネット・ジャクソンの『ダミタ・ジョー』(ジャネットのミドルネームがこれ)なんかもってのほかのはず。
モダンジャズにだって『ブルー・モンク』『バーニーズ・チューン』みたいにたくさんある。そのへんの基準がよく分りませんね、あの某国営放送は。

Lou Gold & His Orchestra – True Blue Lou(1929)

Sing and Sweat with Charlie Barnet – The Wrong Idea(1939)
Charlie Barnet and his Orchestra
spoken intro by Barnet
vocal by Billy May
歌詞に
“Don’t plat it good, just play it cute
And make it rootie-tootie toot-toot
Doesn’t do any good to get hep
So swing and sweat with Charlie Barnet”
というくだりがある。

recorded in Hollywood October 9, 1939.
Swing and sweat with Charlie Barnet! While hardly a mainstream ‘hit record’ upon release, this satirical Billy May arrangement which openly ridicules the styles of various popular ‘Mickey Mouse’ or ‘sweet band’ orchestras of the time remains well-known to many long-time record collectors and fans of that musical era.
As for the title…the Barnet band had previously recorded the instrumentals “The Duke’s Idea” and “The Count’s Idea.” This particular session also yielded “The Right Idea.” Perhaps recorded as a joke not initially meant for public release, “The Wrong Idea” was eventually issued by Bluebird many months later in mid-1940.

Ray Anthony and his Orchestra – Mr. Anthony’s Boogie(1950)
SP盤 “Autumn Leaves” のB面。

This bright instrumental preceded by two years the melodically-similar Anthony hit “Bunny Hop”.

◆    ◆    ◆

Andy Griffith – Andy’s Lament(1958/03)
orchestra & chorus conducted by Dick Reynolds

First recorded and charted in 1952 by Kay Starr, but titled “Kay’s Lament”


●●
Kay Starr with The Lancers – Kay’s Lament(1952/07/14)
orchestra conducted by Lee Young.
ケイ・スターのロックン・ロール。
lament が「嘆き」の意。恋人の態度が冷たくなって心配しているという内容。

Pop Chart Peaks: Cash Box 17, Billboard 18 (radio play) 20 (juke box) & 25 (sales)

◆    ◆    ◆

Danny Jordan – Danny(1959/11)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

Morgus and The Ghouls – Morgus the Magnificent
magnificent は「壮大」「素晴らしい」「威風堂々」。
“The Magnificent Seven” は『荒野の七人』(1960)の原題で2016年にリメイクされている。

This is an A-side single to “The Lonely Boy” and is written by Clesi, Bayhi. The 45 was released in 1959 by Vin Records and the catalog # is 1013. This group hails from Louisiana.

Marisol – Canción de Marisol(1961)
Spain
『若いってすばらしい』の西語版も歌ってるスペインのアイドル マリソル。

Little Stevie Wonder – Workout Stevie, Workout(1963/09/13)

produced by Clarence Paul
Pop Chart Peaks: Billboard 33, Cash Box 34, Music Vendor 35
Follow-up single to Stevie’s #1 debut hit “Fingertips-Pt 2” (the ‘Little’ would be dropped from his label billing in 1964).

Bobby Vee – Bobby Tomorrow(1963/03/09)
ボビー・ヴィー – あしたもボビーと
シングル “Charms”(愛のチャームス)のB面。

Bob Dylan – Bob Dylan’s Dream
ボブ・ディラン – ボブ・ディランの夢
from the album ” The Freewheelin’ Bob Dylan”(1963/05)

Dean and Jean – Hey Jean, Hey Dean(Let’s Have A Party)(1964/01)

Pop Chart Peaks: Billboard 32, Music Vendor 35, Cash Box 62
This follow-up release to “Tra La La La Suzy” was the duo’s second and final national top-40 hit.

Eddie Holman – Eddie’s My Name(1966/04)
シングル “Don’t Stop Now” のB面。

The Invasion – The Invasion Is Coming(1967/04)
この頃から題名かグループ名か判別できないようなのが増えた。

The Sweet Inspirations – Sweet Inspiration(1968/02 mono 45)
スウィート・インスピレイションズ – スウィート・インスピレイション
日本ではザ・ヴァイオレッツがカバー(1969/04/01)している。

produced by Tom Dowd & Tommy Cogbill
Pop Chart Peaks: Record World 14, Billboard 18, Cash Box 20 – R&B Peak: 5
This was the most successful hit for the in-demand backup singing group headed at the time by Cissy (mother of Whitney) Houston. The song would return to the Top 40 in 1972 via Barbra Streisand’s medley “Sweet Inspiration/Where You Lead”

Martine Kelly – My Name Is Kelly(1970)

前出マリソル主演によるミュージカル・コメディ映画 “A Nueva Cenicionta”(1964)とその挿入歌 “Me Conformo” の邦題が、ともに『マリソルの初恋』でしたが、マリソルの役名がマリソルだったので(ただし架空の人物)、必然性はありました。
次に挙げる『恋するデビッド』は日本のレコード会社が内容に関係なく勝手につけた邦題の例。こうしたパターンは無声映画時代の邦題の付け方にルーツがありそうです。

David Cassidy – Could It Be Forever(1972/03/30 mono 45)
デビッド・キャシディー – 恋するデビット

strings & horns arranged by Mike Melvoin
produced by Wes Farrell
Pop Chart Peaks: Cash Box 15, Record World 21, Billboard 37 – A/C Peak: 13 – UK Peak: 2 (MM, NME, BMRB)
Followup single to David’s first solo hit “Cherish.”

Kool & The Gang – Hollywood Swinging(1974/04 stereo 45)
グール&ギャング – ハリウッド・スインギン
“I went to the theater
And I saw the Kool and the Gang show”
なんて歌詞がある。

Pop Chart Peaks: Billboard 6, Cash Box & Record World 7 – R&B Peak: 1

Sweet – Ballroom Blitz(1975/04 stereo 45)
The Sweet – The Ballroom Blitz(UK:1973/09/14)
スイート – ロックン・ロールに恋狂い
現在は「スウィート」の日本語表記。
Ballroom は「ダンスホール」、Blitz は「電撃戦」「急襲」の意で、どちらも古臭い語感。
冒頭、メンバー紹介代わりに点呼(笑)が入る。
“Are you ready, Steve?
“Uh-huh”
Andy?
“Yeah”
Mick?
“Okay”
Alright, fellas, let’s go!”

produced by Phil Wainman
Pop Chart Peaks: Billboard 5, Cash Box 9, Record World 11 – 1973 UK Peak: 1 (MM, NME), 2 (BMRB)
First released in 1973 and a later-arriving U.S. hit, this hard-rocking international best-seller is sometimes claimed to have been inspired by an actual Sweet concert incident, but you’ll find conflicting stories online.

Sweet – Ballroom Blitz(1975 mono radio promo 45–short version)

produced by Phil Wainman
1975 U.S. Pop Chart Peaks: Billboard 5, Cash Box 9, Record World 11 – 1973 UK Peak: 1 (MM, NME), 2 (BMRB)
First released in 1973 and a later-arriving U.S. hit, this hard-rocking international best-seller is sometimes claimed to have been inspired by an actual Sweet concert incident, but you’ll find conflicting stories online.

John Lennon – Move Over Ms. L(US:1975/03/10, UK:1975/05/17)
ジョン・レノン – ようこそレノン夫人
シングル “Stand By Me” のB面。

Village People – Village People(1977/09)
ヴィレッジ・ピープル – ヴィレッジ・ピープル
シングル “San Fransisco(You Got Me)”(サンフランシスコ)のB面。

Chaka Khan – I Feel For You(1984/08 stereo 45 single version)
チャカ・カーン – フィール・フォー・ユー
rap by Melle Mel
harmonica by Stevie Wonder
Composer: Prince
冒頭、「チャカチャカチャカ…、チャカ・カーン…」の声。

produced by Arif Mardin
Pop Chart Peaks: Cash Box 1, Billboard 3 – R&B Peak: 1 – UK Peak: 1 (Gallup, NME, MM)
The Prince song (his 1979 version reached its greatest popularity via this Grammy winning Chaka Khan million-seller. From the album of the same name, here is the full-length LP track

Chaka Khan – I Feel For You(album version)
チャカ・カーン – フィール・フォー・ユー
from the album “I Feel For You”(1984)フィール・フォー・ユー

三木道三という名前がやたらに出てくる三木道三の『道三スタイル’01』を聴いて私は、二木二木二木二木 二木の菓子、ミキミキミ~キ幹てつや、を思い出しました。

むかしの武将は頼まれもしないのに自分の氏素性を名乗ってましたよ。
蒙古襲来のとき、日本の武将が戦場(いくさば)の作法に則って、
「ヤャヤァ遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ、我こそは何々天皇九代の後胤にして清和源氏のどうたらこうたら…」
と名乗りを始めたら敵兵の『てつほう』が一斉に火を吹いた、なんていう笑えない話があります。
「遠からん者は音羽屋に聞け、近くば寄って目にも三升の寛闊出立(かんかついでたち)、今流行の白柄組(しらつかぐみ)、通い曲輪(くるわ)の大門を、入れば忽ち極楽浄土、虚空に花の舞いわたり」
と名乗りのパロディで科白を渡すのは不破伴左衛門。歌舞伎『浮世柄比翼稲妻(うきよづかひよくのいなずま)』通称『鞘当』『御存鈴ヶ森』の名場面です。寛闊出立とは派手で大振りなファッションという意味だそうです。
「問われて名乗るもおこがましいが」(『弁天娘女男白浪』、通称『白浪五人男』)のあの名場面のように、自己紹介が芸(見せ場)になるというのはちょっと不思議です。これが博徒・侠客(きょうかく)・的屋(てきや)などが各地の元締めや親分衆に挨拶する(仁義を切る)ときの一種の口上につながる経緯があるのかどうかは知りませんが、
そういった形式的な自己紹介は「人呼んでフーテンの寅と発します」あたりが最後でしょう。
今じゃ「ネットでプロフィール見てください」ですからネ。

「やぁお元気ですか」と声をかけられ、相手の名前が思い出せないで焦った、なんてことありませんか?
後宮春樹みたくスマートに名を尋ねりゃいンだろうけど、こちとら二枚目ってガラじゃねぇし?
だからといって「猪口才な小僧め、名を、名をなのれ!」と脅かしつけるわけにもまいりませんよ。
だったら歌に乗せて、リズムに乗せて、ご芳名を伺っちゃう、てェのはどうでしょう?
もちろんそれは『デビルマンのうた』でも『ガッチャマンの歌』でもありません。
(下左)あんたのおなまえ何ァんてェの/トニー谷
(下右)あんた誰?/谷啓 (コンパクト盤)


(上左)とん平のヘイ・ユウ・ブルース/左とん平
(上右)カンニングのヘイ・ユウ・ブルース/カンニング(2004)

ヘイユー・ワッチャネーム?と問いかけ続けるヘイ・ユウ・ブルース。カンニング盤の編曲はなんとあのバンバンバザールでした。
 あんた誰?/スチャダラパー
は、谷啓の『あんた誰?』の現代版ですね。
 あなたは誰ぁれ/千賀かほる (1970/01)
は夢に出てくる男性についての歌で、誰ったって、夢なんだから名前なんかありゃしない。
 せめてお名前を/ロスプリモス(1974/02)
となると、これはシチュエーションが分からない。行きずりの一見客とホステスなのか・・・こっちだって知らない相手に個人情報は教えられまセン。
相手の名前も正体も分らないというのは、それが敵(ストーカーとか宇宙人とか)である場合はこれほど恐いものはないですね。

誰?と訊く歌では、ダイナ・ショア、シナトラ、エロール・ガーナー、ベン・ウェブスター、ラッキー・トンプソンなどの名唱・名演奏で知られるスタンダード・ナンバーの『フー?』を忘れちゃっちゃいけません。ほかには、そうですね、渋いところでドン&ジュアンの『ワッツ・ユア・ネーム?』なんかどうでしょう。このタイトルには同名異曲がたくさんあります。

Gary Crosby – Who(1962)

George Olsen and His Music – Who(1925)
vocal: Fran Frey, Bob Rice & Jack Fulton

It was this hot-selling 78 that shot Olsen to national fame in early 1926. The band performed “Who” on Broadway in accompaniment to the hit stage musical “Sunny,” which ran for 517 performances, starred Marilyn Miller, and was the first collaboration of Jerome Kern and Oscar Hammerstein II. The “Sunny” title song was on the Olsen flip side

知らない人を誰何(すいか)するのは気が引けるといういう場合、あてずっぽうで呼んでみるという、よく考えると効率の悪い確認法もありえます。それを歌にしたのが坂本九、ダニー飯田とパラダイス・キングのヒット曲『あの娘の名前はなんてんかな』でした。
歌詞の中でいろんな女性名(愛称)が出てきます。当時多かった名前ばかりですね。逆に、いま新生児にそうした名前をつける親はまずいないんじゃないかと思われるものばかりです。
1970年の平山三紀『ビューティフル・ヨコハマ』に出てくる遊び仲間の名前はミツオ、サダオ、ジロー、ジョージ、ハルオ、ゼンタ、とも子。ゼンタは善太でしょうか。団塊世代の日本人名としてはジョージ以外はいかにもいそうです。あるいは横浜ということでジョージの父はアメリカ人、母は日本人なのかもしれません。

これはどうでしょう? NHK教育テレビ『おかあさんといっしょ』の人気曲のひとつ『きみのなまえ』。CD化してるバージョンには

きみのなまえ/神崎ゆう子、坂田おさむ、天野勝弘
きみのなまえ/速水けんたろう、茂森あゆみ、佐藤弘道、松野ちか
きみのなまえ(替え歌)/古今亭志ん輔、速水けんたろう、茂森あゆみ

があるようです。
この歌は、歌のおねえさん・体操のおにいさんが子供たちの名を、子供たちが歌のおねえさん・体操のおにいさんの名を互いに呼び合うという、いわば日本型コール&レスポンスで、まぁ要するに名前を呼ばれたら元気に大きな声でお返事をしましょうってことですね。
SMAP に『CRAZY FIVE』(2012)という曲がありまして、これはラップとコール&レスポンスでメンバー紹介をするという趣向になっており、ライブでは定番だったようです。

名前を呼んだり呼ばれたりするとき、互いの関係性が重要になってきます。

君の名前/熊木杏里
君の名前を呼んだ後に/槇原敬之
君の名前呼ぶだけで/菅崎茜

ドラマ『寺内貫太郎一家』で悠木千帆(樹木希林)演じる“きん婆さん”が毎回ポスターを見つめ、ついには感極まって発する「ジュリ~~ッ」。
あれは周りに誰もいないという前提ですが、その激情の独白は、映画『青い山脈』のラストで海に向って「俺は新子さんが好きだー」「私も六助さんが好きだー」と叫ぶ、あれと本質的に同じものですね。

自分の名が呼ばれるときは、できれば良い関係性の中で呼ばれたい。
みなさんは裁判官から人定質問をされたことがありますか? 私はあります。
法廷において自分の名を訊かれてその名を口にするということは自分が当該人物であると認めたことになるんですね。それくらい名乗りというのは大事なんです。
みなさんはいきなり面と向って「そこのメガネのあなた」と呼ばれたことはありますか? 私はあります。
実に失礼な奴もいたものです。社会常識のカケラもない。でもそういう人はけっこういるんですよ。

監獄では番号で呼ばれ、番号で名乗るとか。これは世界共通のようです。
ここで持ち出すのもなんですが、サトウハチロー作詞、中田喜直作曲の『とんとんともだち』という童謡は、数え歌のように「一ちゃん」から「きゅうどん」まで順に名前(?)を呼んでいく歌でした。これは『きみのなまえ』と違って一方的に呼ぶだけ。しかもその名がひとクラス9人のある意味“序列”になってるような呼び方で、一人が叱られたら全員で謝るという、戦前風の連帯責任論になってます。

人を呼ぶのに明治時代の巡査は「おいこら」といったそうです。泉鏡花の『夜行巡査』でも「おいこら」です。しかも相手の身分・職業によって使い分けていたらしい。実にいやらしい根性です。
当時もそうでしょうけど、今も警官や機動隊員は規則はどうであれ、けっして名乗りません。役職も言わないし、ふつうは名刺も出さない。こちらが認識番号を尋ねると激昂することが多い。それなのにこちらが黙っていると「おいおいおまえ黙秘する気か」と権力を笠に着て敵意をむき出しにする。これもほとんどの国でそうなんでしょう。

あれは何の映画だったでしょうか。田舎から出てきた夫の婚外子の娘に、正妻が「○子だなんて偉そうな名前だね、呼びにくいから今日からお前はおさと、女中のおさとだよ、いいねッ」みたいなことを言って、勝手に名前を付け替え“女中扱い”を宣言するシーンがありました。
私にも似たような経験が2度あります。
むかし撮影所の上司が、私の姓が呼びにくい(発音しにくい?)などとして一方的に「タキ」と呼んだことがありました。いまひとつは、某出版社の編集者に、正式に依頼されて書いた原稿であるにもかかわらず筆者名を無断で本名にされそうになったことがあった。
いずれも私の意思を無視して名前を変えようと試みた事例です。
名を奪われる人、名を匿(かく)す人、名を変えられそうになる人、いろいろです。

 

追加記事

(2023年4月28日)