Your Mama Don’t Ondo(ママは音頭を踊らない)

さて、盆踊りの会場で歌い奏される音楽、いわゆる音頭ですが、少なくとも東京では生演奏・生歌はまれですね。
町内の盆踊りでかけられるレコード、テープは、東京生まれ・東京育ちの私の記憶では『炭坑節』『東京音頭』の繰り返しだったように思います。
昭和40年代後半から50年代にかけては、子どものために早い時間に『オバQ音頭』がかけられることがありましたし、佐良直美の『二十一世紀音頭』が使われて驚いたなんてことも。
それでも総じて、東京の町レベルの盆踊りはあまり盛り上がらなかったナー、という印象です。

東京人はなぜか炭坑節、昔から好きですねぇ。のんびりしてるからかな。

鈴木正夫、喜久丸 – 炭坑節
編曲:小沢直与志

美ち奴 – 炭鉱節(1951)
作詞:大高ひさを、編曲:長津義司

村澤可夫、榎本美佐江 – 炭坑節
作詞:大高ひさを、編曲:長津義司

日本橋きみ栄 – 炭坑節
作詞:伊佐見研二、編曲:飯田景応
ポリドールSP盤7560(1948/03)と同じテイク。

1933(昭和8)年に大ヒットした東京音頭。
同年12月、日本ビクター・ジャズ・バンドによるジャズ版が出され、
翌1934年10月、勝太郎、三島コンビで同曲の替え歌「北海道音頭」「東北音頭」「中国音頭」「四国音頭」「九州音頭」「台湾音頭」「朝鮮音頭」が発売されている。

勝太郎、三島一声 – 東京音頭(1933/07)
作詞:西條八十、作曲:中山晋平

市丸、宇都美 清、喜久丸 – 新東京音頭(1952/07)
作詞:坂口 淳、作曲:中山晋平、編曲:小沢直与志

ひところ各地の盆踊りでよくかけられてた『オバQ音頭』。今はどうなんでしょ。

曽我町子、石川進 – オバQ音頭(1966/05/20)
作詞:藤子不二雄、作曲:広瀬健次郎

  ※(追記:この動画は削除されました

 

若い人にもぜひ盆踊りに加わってほしいですね。

神楽坂はん子、青木光一 – 若い時や二度ない(1953)
作詞:西條八十、作曲:古賀政男

 

地方の盆踊りは地域社会に強く根ざしていて、いかにも民俗行事といった感じです。
たとえば大阪府南部の盆踊り。
櫓の上では生で河内音頭が歌われ、演奏される。
一応は「民謡」ですが、どうも歴史的には演芸的要素が強いようです。古いものでは節談説教や浪花節のような演目があり、踊るためというより座して傾聴すべき雰囲気があります。
一方で新聞詠み(しんもんよみ)といわれる新作の時事ネタもあったりで、こちらは聞いていて面白い。
ブロードサイド・バラッド、カリプソ、書生節などと相通ずる諧謔・風刺の精神が感ぜられます。

<参考>
第31回八尾河内音頭まつり

鉄砲光三郎 – 河内音頭 これが鉄砲節だ(1962)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

<参考>
河内音頭 正調河内音頭

<参考>
泉ちどり – 緋ざくら神輿
オヤジレコード
2014/09/28

<参考>
石川さゆり – 河内おとこ節

  ※(追記:この動画は削除されました

 

この河内音頭、もともと歌祭文を源流とする近畿地方の江州音頭(ごうしゅうおんど)をベースに大阪で発展を遂げたもので、なるほど江州音頭を聞いてみますとよりプリミティヴな味わいが感ぜられます。
江州音頭は、
中国の京調(きょちん)、朝鮮の打鈴(だいしん)~
~日本の説教、祭文~
~説経節、歌念仏、デロレン祭文、阿呆陀羅経(チョボクレ)、阿波浄瑠璃、春駒節、その他非人の門付芸~
といった流れの中から生まれ、浪花節(浮かれぶし)とは兄弟のような関係だとか。
いづれも最初は「語り」の芸で、それが歌念仏~デロレン祭文~江州音頭においては幕末から明治のころまでに踊りの要素が加わって、今日の形態になったといいます。

俚謡「江州音頭」上 桜川好玉

  ※(追記:この動画は削除されました

 

近江源五郎 – 日ノ本開山情けの取組(浪曲江州音頭)

<参考>
笑福亭仁鶴、浅川美智子 – 仁鶴の娘江州音頭(1973/07)
作詞:新野 新 作編曲:田中正史

<参考>
江州音頭・2008年

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