日別アーカイブ: 2010/08/24 火曜日

東京バカ踊り

「よさこい」や「阿波踊り」が、地方の町おこしに貢献しているようです。
地元の神社や寺院、つまり特定の宗教法人の伝統行事、祭事は基本的に氏子や檀家のものですから、それ以外の住民はなかなかコミットできませんでした。
地域住民が楽しめる参加型行事は、その点ではコミュニティ再構築の契機となる重要な役割を担ってると思います。

 日本三大阿波踊りの一つ「南越谷阿波踊り」が二十一日、越谷市のJR南越谷、東武新越谷の両駅周辺で始まり、夏の終わりを告げる風物詩を大勢の市民らが楽しんだ。二十二日まで。
 同市に本社を置く、分譲住宅などを手掛ける「ポラス」グループの創業者が「阿波おどり」の本場、徳島の出身で、地域貢献として開催を提唱。一九八五年に第一回を開き、今年が二十六回目。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20100822/CK2010082202000053.html

 徳島で生まれ、北海道から九州の各所に根付いた阿波おどり。首都圏でのブームの火付け役となった東京・高円寺のグループ(連)による演奏がCD「ぞめき壱」に収められた。今月28、29日の開催で54回を数え、いまや都会のフォルクローレ(民族音楽)とも呼べる熱気あふれるビート。酷暑の折、まずは「聴く阿呆(あほう)」になるのも一興だ。
 CDをプロデュースしたのはミュージシャンの久保田麻琴。
(中略)
 地元商店街の青年部が町おこしのために企画した「高円寺ばか踊り」が起源。阿波おどりを見たことのある年長者の話から想像を膨らませ、白塗りの化粧、チンドン屋のおはやしで踊った当時の人々の姿は実に破天荒だ。やがて本場に教えを請うようになり、踊りも演奏も本格化した。
http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY201008200255.html

バカ踊りで思い出すのは、日本コロムビア移籍後ということで島倉千代子と共演もしている岡晴夫の、昭和31年 日活映画『東京バカ踊り』とその同名主題歌。
歌詞には銀座の柳、〔浅草〕観音、上野の西郷隆盛、赤坂、夜の外苑、新宿のグリーンベルト、渋谷広場、ハチ公などの地名、固有名詞がでてきます。
私はこの映画は未見なんですが、特別出演としてクレジットされている、
芸者一行、踊り子一行、マンボ一行、お囃子一行、ミス「東京バカ」
等の名目から、バカ踊りの行列のおおよそが想像されます。

岡 晴夫、島倉千代子 – 東京バカ踊り(1956/03)
作詞:西沢 爽、作曲:上原げんと

<参考>
松原隆と東京エコーズ、あかね道子 – 東京バカ踊り

  ※(追記:この動画は削除されました

 

<参考>
久美悦子、伴兄弟、寿姉妹 – 東京バカ踊り(1965)
テイチク40-18
「あちらサーフィン こちらはマンボ 俺も負けずにバカ踊り」

映画でもう一本、昭和43年の東京映画=東宝配給『喜劇 駅前開運』。
こちらは東京の赤羽の商店街が舞台で、ラストに商店街が主催するバカ踊りのシーンが出てきます。音楽は♪こちらサーフィンあちらはマンボ……というオリジナルの歌。

この2本の映画から察するに、「バカ踊り」というのは「踊って歌って大合戦」のようにムチャクチャな振りで踊るのではなく、音楽や踊りごとに隊列を組んでパレードする、賑やかな催し物であったようです。

ということは、「チンドン屋のおはやしで」阿波踊りならぬ佐渡おけさを踊った高円寺のかつてのバカ踊りは、本来のバカ踊りとは少し違っていたのかもしれません。

Junior Wells – Cha Cha Cha In Blue(Chief:1958, Profile:1959/04, Chief:1962/01)
シングル “I Could Cry” のB面。
チンドンサウンド?

◆    ◆    ◆

8月28日(土)に、第30回目の浅草サンバカーニバルが開催されます!華やかな衣装を身にまとった素晴らしいパフォーマンスに、会場はたくさんの人の熱気に包まれ、盛り上がります。
http://asakusaikou.com/news/2010/08/24/247/

毎年8月の最終土曜日に開催される浅草サンバカーニバル。
これも今年で30周年だそうで、ようやく本格的なサンバが定着しつつあるようです。
30年前にこの話を聞いたとき、「そりゃ、やめといたほうがいいんじゃない?」と思いました。
中国人の仏教理解と同じで、歴史・民族・地理を無視して、上澄みだけ(中国の場合は仏典だけ)を移入し、自分たちの感性で好き勝手に再評価し再利用する、というのは傲慢ではないか、私はそう感じたんですね。
日本人はサンバを生み出した人々のようには生きてはいません。そういう人たちがサンバをどんなにうまく踊っても、しょせんは真似でしかない。
でも、ま、楽しんでやる分にはご愛嬌ですから。なんでも、やってみなはれ、です。

Cannonball Adderley Sextet – The Jive Samba(1963/01)
from the album “Jazz Workshop Revisited”(1962)

Kaja – サンバストリート(1981)
『マリンBLUEスカイ』のB面。
作詞:小野賀曜子、作曲:立花紀彦、編曲:星 勝

 

追加記事

第1回赤羽馬鹿祭り「昭和31年」
2012/05/16に公開

(2012年5月16日)

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150808_01(左)ブルータス2015年8月15日号、特集『太陽の音楽』
目次
Nowhere…but CUBA 知られざる音楽大国キューバ。
Glocal Popular Music 世界が注目する灼熱の大衆音楽最前線!
なぜ、浅草でサンバカーニバルが始まったのか1
聴きたい、踊りたい! 太陽のレビュー135枚。
南米の太陽/カリブの太陽/ハワイの太陽/アジアの太陽/アフリカの太陽
楽器と名著で紐解く「太陽の音楽」が生まれるまで。~中村とうよう~
南国気分でくつろげる海の家ガイド。
なぜ、浅草でサンバカーニバルが始まったのか2
Book in Book
血が騒ぐ音楽 28人のココロを激しく煽る全90曲。
いったいなぜ人はこの音楽に血が騒ぐのか? 語り・菊地成孔
サンバの国を熱狂させたニッポンのお祭りDNA。

(2015年7月15日)

追加記事

(2025年5月10日)