日別アーカイブ: 2007/05/18 金曜日

良薬口に苦し――咳止めシロップ中毒死事件

多くの死者を出した咳止めシロップ中毒死事件について、5月17日、「中国に責任がない」との調査結果が公表された。
しかし新たに中国製『練り歯磨き』から致死量の偽グリセリン(=有毒物質ジエチレングリコール)が検出され、事態はアメリカ・カナダ、そしておそらく日本をも巻き込んで、予断を許さない状況が続いている。
以下、当ブログで過去にピックアップした関連記事をまとめ、諸兄の便に供する次第。

 当初、パナマ当局が風邪薬の材料を調達する際、シロップのビンに記されていたのは、せき止め薬や解熱剤によく使用される「グリセリン」だった。しかし、グリセリンは価格が高いため、一部の悪徳業者らが、価格が半分程度の産業用「ディエチレン・グリコール」を使用することがあるという。
 こうした毒性シロップは、これまでにもハイチやバングラデシュ、アルゼンチン、ナイジェリア、インドなど、世界各地で発生した多くの毒物・劇物集団死亡事件の原因として推定されてきた。しかし、毒性物質の出どころはこれまで謎に包まれていた。
 ニューヨーク・タイムズは、パナマ事件に関連する書類や役人らの証言を通じ、この毒性薬品の出どころの逆追跡調査を行った。その結果、パナマ・コロン港を通じて輸入された偽造の「99.5%純粋グリセリン」薬ビンが、北京の貿易会社とスペイン・バルセロナの貿易会社を経て輸入されていたことが判明した。
(中略)
 そして、この偽造薬を製造したのは、上海近郊の恒祥に位置するある化学薬品工場だったことも分かった。工場が位置する揚子江三角州工業団地では、無許可の偽造薬品製造工場らとブローカーらが公然と活動している、とニューヨーク・タイムズは暴露した。
http://www.chosunonline.com/article/20070507000034

 中国外務省などは8日、パナマ向けに輸出された薬用甘味料のグリセリンと、米国とカナダへ輸出されたペットフードにそれぞれ毒性物質が混入していたと発表した。6日付米ニューヨーク・タイムズ紙はパナマで100人の死亡が確認されたと報道。同省の姜瑜副報道局長は8日の会見で「グリセリンの代わりに医薬品には使用できない化学薬品が使われた」と述べ、因果関係を認めた。
http://www.asahi.com/international/update/0509/TKY200705090303.html

中国で製品・食品の安全を管轄する国家品質監督検験検疫総局の李伝卿副局長は21日、北京で開かれた国際会議で、中国として「製品の品質と消費者の安全を重視している」と強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070521-00000123-jij-int

偽食品、中国深刻 キクラゲ・粉ミルク……

 中国産の食品や薬品を口にしても大丈夫なのか。安全性が改めて内外で問われている。中米パナマでかぜ薬を服用した患者が死亡、北米ではペットフードで犬や猫が死に、それぞれ毒性物質が検出された原料が、中国企業のつくったものだったからだ。中国では富裕層を中心に「食の安心」を求める声が高まっている。中国から農産物を多く輸入する日本にとってもひとごとではない。
http://www.asahi.com/international/update/0520/TKY200705200175.html?ref=toolbar2

 中国週刊紙「南方週末」の最新号は、パナマで推計360人以上の死者を出した中国産原料を使ったせき止めシロップ中毒死事件で、米食品医薬品局(FDA)は昨年10月の段階で、中国側に責任はないと判断していたと報じた。
 原因となった化学物質は、毒性を持つジエチレングリコールを主要成分とする「TD(代用)グリセリン」で、中国の貿易会社からスペインの貿易会社を経てパナマの製薬企業に販売された。
 中国からは「工業原料TDグリセリン」として輸出されたが、パナマの税関では「純グリセリン」と申告されていた。
 パナマ政府の依頼を受けたFDAが、中国食品薬品監督管理局と合同で調査した結果わかった。
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070518/usa070518001.htm

 中国産の食品や薬品の原料から毒性物質が検出されている問題で、米食品医薬品局(FDA)が4月の1カ月間で、中国からの輸入食品貨物107件を危険性があるとして水際で差し押さえていたことが分かった。米ワシントン・ポスト紙が20日、報じた。ほかにダイエット用の補助食品や化粧品など1000件余りも差し押さえられているという。
 同紙がFDAの文書をもとに報じたところによると、差し押さえられた中には、発がん性のある物質によって保存加工された乾燥リンゴ、使用が禁止されている抗生物質が使われた冷凍ナマズ、違法な農薬が使われたキノコ類などがある。
http://www.asahi.com/international/update/0521/TKY200705210079.html

パナマやドミニカ共和国で中国産の練り歯磨きから致死量の有毒物質ジエチレングリコールが検出されたとして、米食品医薬品局(FDA)は、中国から米国に輸入されるすべての練り歯磨きの積み荷を検査すると明らかにした。
(中略)
 FDAによると、米国向けの練り歯磨きが汚染されているという確証はなく、検査は「予防的措置」としている。パナマの検査官は、中国から2種類のブランドの練り歯磨きが自由貿易区を通じて違法に輸入されたと話しているという。ブランド名は不明。
 ジエチレングリコールは車の不凍液に使われる有毒物質で、独特の甘味がある。日本では過去にワインへの混入が問題となった。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007052401000371.html