香港擾乱 2019/10/28~11/08

【10月28日】

2019/10/28
 「一番身近な人を怖いと感じるようになった。自分とはまるで違う人間のようで…」。香港の小学校でソーシャルワーカーとして働くチェリー・ヤンさん(40)=仮名=は、14年間連れ添った警察官の夫(40)への不信を口にした。
 夫婦仲に亀裂が入ったのは、7月21日夜に香港北西部の元朗地区で起きた事件がきっかけ。デモ帰りの市民が白いTシャツを着た集団に襲撃され、45人が負傷した。複数の通報があったにもかかわらず、警察は到着が遅れ、一部警官は棒を持った白シャツ集団を見ても取り調べなかったと報じられた。白シャツ集団は地元犯罪組織の構成員とみられ、警察がデモ隊への暴力を黙認したとの見方が市民に広がった。

「私たちの結婚は死んだも同然」
 「なぜ警察は何もしないの?」。そう尋ねても夫は「警察は間違ってない。悪いのはデモ隊だ」と繰り返すばかり。その後、デモのニュースが流れるたびに「デモ隊はゴキブリだ。(もし俺が)警察じゃなくても殴りに行きたい」とののしるようになった。「警察はプライドが高い。間違いを認めると全てが崩れてしまう。だから自分たちは正しいとしか言えない」とヤンさんは指摘する。
 平和なデモに限界を感じ、過激な行動で政府に声を届けようとする若者たち。その思いを理解しない夫にヤンさんの気持ちはふさぐ。「19歳から警官の夫が信じるのは(警察などの)体制。人間性を重視するキリスト教徒の私とは考え方が違う」。激しい夫婦げんかを繰り返した末、会話はなくなり、8月末から離婚に向けた話し合いを続ける。「2人の子どもの前では夫婦を演じているけど、私たちの結婚は死んだも同然」
 亀裂は夫婦にとどまらない。祖父母の代から香港に住むヤンさんの親族も、中国と仕事のつながりがある政府支持派と、デモ支持派に分かれる。口論にならないよう親族で集まる機会は減った。「集まっても食事は別のテーブルで取り、言葉を交わさない」という。
 警察とデモ隊。そのはざまにいる警官の家族だからこそできることはないか、とも考える。衝突の現場に出向き警察とデモ隊双方に「互いをののしるのはやめよう」と呼び掛けたこともあった。警官の家族同士で通信アプリのグループをつくり、融和に向けた取り組みを話し合うが、妙案はない。「今は警察もデモ隊も挑発的でどうにもならない」とヤンさんはため息をつく。

<香港分断、家族の絆にも亀裂 「一番身近な人が怖い」警官の夫と溝、離婚協議(西日本新聞)- Yahoo!ニュース より一部引用>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191028-00010004-nishinpc-int

 

【11月1日】

2019/11/01
 デモ参加者が顔を隠す行為を覆面禁止法で禁じた香港で、デモ隊を制圧する警察官がマスクやサングラスを着用して個人を特定できないようにしていることが物議を醸している。警察官は過度な武力を使用しても誰かわからないため、警察側の暴力がエスカレートするとの懸念が出ている。
 香港紙・明報は28日、覆面禁止法が施行された今月5日以降、21日までに発生した24カ所の衝突で撮影された延べ366人の警察官の写真を分析し、少なくとも51・9%の警察官が顔を隠していたと報じた。
 同法の対象はデモ参加者で、警察官は法律違反にならない。匿名で明報の取材に応じた警察幹部は、顔を隠す理由について「違法な取り締まりをしても責任追及される事態を防ぐため」などと説明した。

<市民は覆面禁止、なのに警察はフルフェース 香港で物議(朝日新聞デジタル)- Yahoo!ニュース より引用>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191101-00000015-asahi-int

 

【11月2日】

2019/11/04
民主化デモが続く香港で2日、ナイフを手にした男がデモ会場のショッピングモールで市民を切りつけ、5人が負傷した。うち2人が重体となっている。
事件があったのは太古地区のショッピングモール「シティープラザ」。男は通りがかりの男女と政治的な意見の相違で口論となった後、ナイフを取り出して切り付けたという。
また、凶行を止めに入った香港東区区議会の趙家賢区議会議員が、男に耳の一部を噛みちぎられる重傷を負った。
男は買い物客に殴られて取り押さえられた後、警察に逮捕された。加害者の身元は明らかになっていないが、地元メディアによると北京語を話す親中派だという。
(中略)
シティープラザにはこの日、警察の暴動鎮圧部隊が配備されていた。
先週には著名な民主活動家である黄之鋒(ウォン・ジーフン、英語名ジョシュア・ウォン)氏が、選挙への出馬を禁止されており、この週末も香港各地で抗議デモが行われた。
北東部の太古城では警察がデモ参加者に催涙ガスを噴射した。
先行きの見通しが立たない中、中国政府は香港の統治方法を変える準備を進めると警告している。
香港特別行政区基本法委員会の沈春耀委員長は、香港の行政長官の任命と罷免について「完璧な」方法を探していると話した。

<香港デモ、ナイフ男が5人襲撃 区議は耳を噛みちぎられる – BBCニュース より一部引用>
https://www.bbc.com/japanese/50285248

 

【11月3日】

2019/11/03
 7月1日夜、私は香港の立法会(議会)前にいた。若者らが鉄パイプや鉄製の台車などを使ってガラス製の庁舎外壁を壊していた。午後9時ちょうど。北側の扉がこじ開けられ、内部に若者らがどっと流れ込んだ。私も後を追った。若者らは歴代議長の肖像画をたたき破り、ガラスをたたき割り、内部を徹底的に破壊した。
 この時、マスクで顔を隠した若者に取材した。「なぜこんなことをするのか」。私の問いに若者はこう答えた。「こうした(暴力的な)行為がよくないのは分かっている。だが、平和的なデモをしても政府や立法会はまるで要求に耳を貸さなかった」
 議会内部の柱には、こんな殴り書きがあった。「平和的なデモをしても意味がないと教えてくれたのはお前たちだ」。「お前」は政府や立法会の親中派といった体制側の勢力を指している。
 デモの引き金になったのは、香港で拘束した容疑者を中国当局に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」改正案。6月9日に103万人(主催者発表)が参加する大規模な反対デモが起きたが、政府はこれを無視し、立法会での成立を急いだ。改正案の審議が予定された6月12日、若者らが立法会を取り囲み、審議を阻止した。
 政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は15日の記者会見で改正案の審議を「延期する」と表明したが、撤回はしなかった。これに憤った市民は、約200万人参加(主催者発表)という空前絶後の大規模デモを開催した。それでも林鄭氏は撤回を表明しなかった。
 7月中旬ごろから、デモ現場で取材すると多くの市民が勇武派に理解を示すようになっていた。「暴力には賛同できないが、『平和的なデモは役に立たない』という若者たちの主張は理解できる」「どんな大規模デモをしても政府は無視するから、『平和的なデモに徹するべきだ』と若者たちを説得できない」。市民の声に耳を貸さない林鄭氏の態度が、勇武派の「平和的なデモをしても意味がない」との主張に説得力を与えたようだ。
 デモ隊が6月から掲げる「5大要求」は、①逃亡犯条例改正案の完全撤回②警察の暴力的な取り締まりの是非を検証する独立調査委員会の設置③デモを「暴動」と認定したことの取り消し④拘束されたデモ参加者全員の釈放⑤林鄭行政長官の辞任――だった。
 だが7月ごろから、5番目が「普通選挙の実現」へと変化した。複数のデモ参加者は私に「親中派に有利な選挙制度自体を変えなければ意味がないから」と説明してくれた。林鄭氏が辞任しても、親中派が多数を占める選挙委員1200人によって再び親中派の行政長官が選ばれるのは目に見えているからだ。

 ◇「各自の努力で山に登ろう」
 香港のデモ隊は、過激な暴力も辞さない少数の「勇武派」と、「和理非(平和、理性、非暴力)」を掲げる大多数の平和派に大別される。両派の間で7月初旬ごろから急速に広がったスローガンが「各自の努力で山に登ろう」だ。「それぞれ手法は異なるが、同じ目的に向かって山に登る」という意味がある。
 平和派と勇武派の「結束」を裏付ける調査がある。香港中文大など香港の4大学は6月以降、12カ所のデモ現場で6000人以上から聞き取り調査を実施した。その結果、「両派が協力してこそ最大の効果が得られる」と回答した人が多数を占めた。「和勇同心長期抗争」(平和派と勇武派が心を合わせ、長く闘おう)。デモの現場には両派の結束を呼び掛ける懸垂幕もたびたび登場している。

<平和なデモは無意味 破壊に走る香港「勇武派」(毎日新聞)- Yahoo!ニュース より一部引用>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191103-00000012-mai-int

いかなる政治運動にも急進派の出現・暴走はつきもの。
が、相手が中共では穏健派ともども殲滅の憂き目に合うことは想像に難くない。

2019/11/04
香港政府は3日、トップの林鄭月娥りんていげつが行政長官が6日に北京で中国政府で香港政策を担当する韓ハン正ジョン筆頭副首相と会談すると発表した。
 中国共産党は10月末の第19期中央委員会第4回総会(4中総会)で、抗議運動が続く香港へ介入を強化する姿勢を示した。香港メディアは、林鄭氏が会談でさらなる対応を迫られる可能性を報じている。

<香港行政長官、6日に中国副首相と会談…さらなる対応迫られる可能性 – 読売新聞オンライン より一部引用>
https://www.yomiuri.co.jp/world/20191103-OYT1T50160/?r=1

 

【11月4日】

 

【11月6日】

 

【11月8日】

2019/11/08 12:01
反政府抗議活動が続く香港で8日、警官隊とデモ隊の衝突現場付近で負傷した男子大学生(22)が死亡した。
(中略)
大学生はデモに参加していたとみられ、警察側の発射した催涙ガスから逃れようとして高所から転落した可能性などが指摘されているが、詳細は不明。6月から続く抗議活動に関連して死者が出たのは初とみられる。
 香港メディアによると、大学生は4日未明、ベッドタウンである新界地区の駐車場内で倒れているのを発見された。駐車場の上階から約4メートル下の下層階に転落したとみられ、頭を強く打っており、救急搬送されたが意識不明の重体だった。当時、駐車場の外では警官隊とデモ隊が激しい衝突を繰り広げていた。大学生は、ガスマスクなどは着けていなかったという。 

<香港デモ、男子大学生が死亡=抗議活動に参加か(時事通信)- Yahoo!ニュース より一部引用>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191108-00000063-jij-cn

2019/11/08 20:30
死亡した周梓楽さんが通っていた香港科技大では8日、学生らが、学友の死への怒りを爆発させた。
 同大ではこの日、学部ごとの卒業式が行われていたが、香港メディアによると、一部学生らが学長室やカフェテリアなどを破壊し、午後の式典や授業は全て中止された。
 校内では午前と午後に追悼集会が開かれ、黙とうがささげられた。午後にはろうそくを持った多くの学生らが「永遠に私たちの心の中に」と書かれた献花場所に、白い花を手向け、早過ぎる死を悼んだ。
 午後の卒業式に参加する予定だった男子学生(22)は「式の中止は残念だが、そうすべきだった。『香港をより良くしたい』という同じ夢を持っていた周さんは、家族も同然だから」と話した。周さんの死亡の経緯について、大学は警察にさらなる説明を要求すべきだとも訴えた。
 周さん死亡のニュースを聞いて思わず大学を訪れたという卒業生の男性会社員(26)は、時折言葉を詰まらせながら「言葉にならない。われわれは彼のために香港に正義をもたらさなければならない」と声を絞り出し、涙を流した。
 折り紙で鶴を折っていた女子学生(21)は「警察が許せない」と、鋭いまなざしで吐き捨てるように語った。

<学友の死に怒り爆発=所属大、卒業式中止に―香港(時事通信)- Yahoo!ニュース より引用>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191108-00000165-jij-cn

 

以下、「香港」を含む投稿。

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