『完全に五十時間の私を記憶していない。唯、人の話によると、七転八倒し、苦しみもがき、嘔吐し、自分の髪の毛をひっちぎり、よく云われる生きながらの地獄であったそうな。気がついた時、私の耳にラジオがきこえた。「ヘ短調ね」(中略)熱が相当たかかったし、頭痛や腰痛がかなり激しかった。目の上に、うすい膜がはられたように、みるものが全部灰色がかってみえた。ひっきりなしに、喉の渇きを感じ、水呑みの先に口をくわえたまま、冷い水をお腹まで通すことを続けた。』(久坂葉子) 前ギックリ状態になって3日目、寝起きにまたギクッと来た。 何しろ上半身を前へ倒せないので、顔すら洗えぬ。片足を浮かしただけでズキンとするから、狂言師や能役者(能楽師)のようにすり足で動くしかない。 仕方ないので、駅弁につ … “『完全に五十時間の私を記憶していない。唯、人の話によると、七転八倒し、苦しみもがき、嘔吐し、自分の髪の毛をひっちぎり、よく云われる生きながらの地獄であったそうな。気がついた時、私の耳にラジオがきこえた。「ヘ短調ね」(中略)熱が相当たかかったし、頭痛や腰痛がかなり激しかった。目の上に、うすい膜がはられたように、みるものが全部灰色がかってみえた。ひっきりなしに、喉の渇きを感じ、水呑みの先に口をくわえたまま、冷い水をお腹まで通すことを続けた。』(久坂葉子)” の続きを読む