『「朝日を二つくれ給へ。」「はい。」女の返事は羞(はづ)かしさうである。のみならず出したのも朝日ではない。二つとも箱の裏側に旭日旗(きよくじつき)を描いた三笠である。保吉は思はず煙草から女の顔へ目を移した。同時に又女の鼻の下に長い猫の髭(ひげ)を想像した。「朝日を、――こりや朝日ぢやない。」「あら、ほんたうに。――どうもすみません。」 猫――いや、女は赤い顔をした。この瞬間の感情の変化は正真正銘に娘じみてゐる。』(芥川龍之介) きのうスーパーのチンするご飯の棚に「半額」の3個パックがあったので よく見ないで 反射的に買ってしまった。 「500Wで1分10秒」とあり、「あれ? 3分じゃないの?」と思いつつもレンジで温めた。 で、上部のシールという … “『「朝日を二つくれ給へ。」「はい。」女の返事は羞(はづ)かしさうである。のみならず出したのも朝日ではない。二つとも箱の裏側に旭日旗(きよくじつき)を描いた三笠である。保吉は思はず煙草から女の顔へ目を移した。同時に又女の鼻の下に長い猫の髭(ひげ)を想像した。「朝日を、――こりや朝日ぢやない。」「あら、ほんたうに。――どうもすみません。」 猫――いや、女は赤い顔をした。この瞬間の感情の変化は正真正銘に娘じみてゐる。』(芥川龍之介)” の続きを読む