月別アーカイブ: 2008年2月

ボンボコ・ボンボコ・ダン・ディキ・ダン・ダン

2月15日深夜に放映された、エディ・マーフィ主演の映画『プルート・ナッシュ(The Adventures Of Pluto Nash)』(2002年)を見ました。初見です。
SFコメディだからというだけで内容も知らずにとりあえず録画しておいたものです。

冒頭、『狼男アメリカン(An American Werewolf In London)』最末尾のスタッフロールでも使われていたザ・マーセルズの『ブルー・ムーン』がいきなり流れたのでちょっと驚きました。今でもアメリカ映画のタイトルバックでオールディーズが使われることがよくありますが、このケースではオリジナル音源をブツ切りにし、新録音のラップを乗っけているのです。
編曲と歌唱者マーセルズのコーラス・ワークの独自性がロジャース/ハートの権利ほどには尊重されなかったということでしょうかねぇ。

古い音源を完全に素材扱いする、かかるオーバーダビング作品――あえて overproduced drivel(屋上屋を重ねた愚作)と言わせてもらいましょう――は90年代後半から相当数作られてますが、このドゥーワップの名曲までが「餌食」にされていたとは、あたしゃちーとも知らなんだ。
『プルート・ナッシュ』では『ブルー・ムーン』のほかにも月をテーマにした有名曲がでてきます。
調べたら向こうでもサントラ盤は発売されなかったみたいです。リリースできなかった理由はやはり権利関係でしょう。

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(上)1979年にEmusレコードがリイシューしたマーセルズのコルピックスでのオリジナル・アルバム『Blue Moon / The Marcels』。プロデュースは Stu Phillips、アレンジは Bert Keyes が担当しました。
『ブルー・ムーン』ヒット直後の録音ですから、これもまたシャ・ナ・ナ御用達の名曲『心の傷あと(Heartaches)』は収録されておりません。
79年ころにはすでにもう外盤が日本で簡単に入手できるようになっていて、私もこのリイシュー盤を発売から半年くらい経ってから新宿の輸入レコード店で買ったという記憶があります。

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(上)マーセルズのメンバー。
右からリードボーカルのコーネリアス・ハープ、
第2テナーのジーン・J・ブリッカー、
バリトンのディック・ナウス(リチャード・F・ナウス)、
バスのフレッド・ジョンソン、
そして左端が第1テナーのロナルド・”ビンゴ”・ムンディです。
見てのとおり、黒人白人混成グループで、いかにも60年代初頭のドゥーワップ・リバイバルで活躍した感じです。

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(上)別ポーズ。
『ブルー・ムーン』は1961年2月の彼らのファーストヒットで、1963年ジョニー・シンバル『ミスター・ベースマン』はマーセルズ盤へのリスペクトというか賛歌ですね。
翌1964年には早くもザ・ホリー・モーダル・ラウンダーズの『ミスター・スペースマン』のような解釈が登場するという、激動の時代でした。

<参考>
Tommy Regan – I’ll Never Stop Loving You(1964/03)
The Marcels

以下余談ですが、月、ザ・ホリー・モーダル・ラウンダーズ繋がりで、こういう映画もあります。

パパにさよならできるまで(2002)
Diskoli Apocheretismi: O Babas Mou
製作:ギリシャ、ドイツ
脚本・監督:ペニー・パナヨトプル
出演:ヨルゴス・カラヤニス、イオアンナ・ツィリグーリ、ステリオス・マイナス、クリストス・ステルギオグル、デスポ・ディアマンティドゥ

映画「パパにさよならできるまで」公式サイト

 

追加記事

以下、3曲目 “Everybody Dance The Ay-Bo-Le” にマーセルズ『ブルー・ムーン』の出だしが取り入れられている。

Pierre Nolés “Everybody Dance The Ay-Bo-Le” 1964 STEREO Latino Dance Pop FULL ALBUM

00:00 Shake Away
02:10 Penthouse
04:03 Everybody Dance The Ay-Bo-Le
05:41 Anna Bole
07:38 What A Night
09:40 Shades Of Madrid
11:40 Zebra Bole
13:38 Senor Bole
15:40 Pierre’s Song (Alone)
17:43 Ding Dong
19:54 Jazz Bole
21:40 Come With Me (To My Isle Of Love)

This original longplay record album was released in the USA as CRL 757447 by Coral in 1964,

(2015年4月19日)

追加記事

(2015年7月31日)

追加記事

The Rannels – Boom, Baby(1963)

(2017年1月7日)

追加記事

The Brillian Tears – Club Of Broken Hearts
from the album “Club Of Broken Hearts”(Australia:2014)

Never heard of the BrillianTears? No one has until now. It is a European Doo Wop “Super Group” put together specifically for this CD! Here are the fantastic voices of the BrillianTears–Jordi Majo of the Earth Angels (Spain), Ralf zur Linde of the Crystalairs (Germany), Steve Webb of the Roomates (England), Frank Buttgereit of the Crystalairs (Germany) and Anja Bien of the Jive-O-Matics (Germany)!

(2017年9月7日)