日別アーカイブ: 2006/12/16 土曜日

EMIとCBS

 東芝は、保有する関連会社の東芝イーエムアイ株式をすべて、英音楽大手EMIグループまたはその傘下会社に売却すると発表した。譲渡価格は約210億円で、連結ベースで約130億円の売却益が発生する見込み。売却は2007年度(2008年3月期)上半期に完了する予定で、売却益は来期に計上されるため、2007年3月期業績への影響はないという。
 東芝は、音楽コンテンツ事業は現在では東芝グループの他の事業との関連性が薄いことを株式売却の理由として挙げた。そうした中で英EMIから全株式売却の提案があり同意したとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061214-00000650-reu-bus_all

 東芝EMIは55年創業。当初は東芝の事業部の一つで、60年に東芝音楽工業として分社した後、EMI傘下のキャピトルレコードの出資を受け入れ、73年に今の社名に変えた。EMIグループの出資比率は当初11%だったが、69年に50%、94年には55%に上がり、経営の主導権を握ってきた。06年3月期の売上高は466億円。松任谷由実、矢沢永吉、宇多田ヒカルらが所属している。
http://www.asahi.com/culture/music/TKY200612140151.html

東芝のレコード事業の歴史はかなり古いんですよ。
昭和13年4月、二大レコード会社だった日本ビクター株式会社と日本コロムビア株式会社が、当時の東京電気株式会社の傘下に入った時にまで遡ります。
戦争でその流れは断ち切られましたが、昭和28年、東芝はEMI加盟のグラモフォン、パテ・マルコニとの提携に成功し、昭和30年9月にSP『モンマルトルの丘』を発売します。
昭和35年10月1日、東芝は「東芝レコード」部門を分離し、東芝音楽工業株式会社(東芝音工)を設立。
この間、流行歌の東芝レーベルのほかに、エンジェル、キャップ、キャピトル、オデオン、リバティ、ステートサイド、ワーナーブラザースなどの海外音源をリリースし、日本の洋楽を常にリードしてきました。ベンチャーズやビートルズだけじゃなく、ハードバップを中心としたモダン・ジャズもこの会社が教えてくれたというわけです。
ソノシート・ブックの『東芝フォノブック』は昭和36年4月から発売を開始し、レコードをナカナカ買えない層にも手軽に音楽を楽しめるようにしてくれたのでした。

米メディア大手のCBSコーポレーションは15日、18年ぶりに音楽事業へ再参入すると発表した。
(中略)
 音楽レーベル「CBSレコード」を立ち上げた。かつてのCBSレコードは1988年にソニーへ売却、ソニー・ミュージックエンタテインメント(現ソニーBMG)に社名変更した。旧CBSレコードはイーグルスやマイケル・ジャクソンなど著名アーティストを抱えていた。
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=AS2M1600A%2016122006

「CBSレコード」といえばかつてはアメリカン・ポピュラーミュージックを代表する名門レーベルでありました。歴史的大スターが、まさに“綺羅星のごとく”顔を揃えてました。
日本では発売が日本コロムビアから新興のCBS・ソニーに移った頃が、いちばん印象深いですね。ある日を境にパーシー・フェイスのLPが違う会社から発売されている、ということに気付いたとき、私は不思議な高揚感を覚えたものです。
貴重な音源の所有権がすべてソニーに渡っている今、新生「CBSレコード」はまさにゼロからの出発。
どのようなものが出てくるのか。今は静かに見守りたいと思います。

追加記事

ビートルズなど有名アーティストのアルバムを手がけた、英音楽大手の老舗、EMIグループは1日、米金融大手シティグループがEMIの全株式を取得し、経営権を握ったと発表した。
 EMIは2007年に欧州の投資ファンド、テラ・ファーマに買収されたが、金融危機の影響などで、音楽出版事業が振るわず、経営が悪化していた。
 シティは債務の株式化などによりEMIの負債を34億ポンド(約4500億円)から12億ポンド(約1600億円)に削減する見通しで、財務の健全化を図る。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110202-OYT1T00382.htm

 ハンズ氏の買収のあと、EMIの業績は急速に悪化した。既に始まっていたCDなどに録音して音楽を販売する市場の落ち込みが加速し、金融危機によって協調融資(シンジケートローン)も不可能となる中で、シティグループは買収関連の約30億ドルの債権を抱えたままになった。EMIは融資条件を守るのに苦しみ続け、一方のシティグループは債務の再交渉には応じなかった。
 この件はニューヨークの裁判所に持ち込まれ、ハンズ氏はEMI買収はシティグループにだまされた結果だと主張したが、陪審を納得させることはできなかった。
 EMIは間もなく借り入れ条件を満たせるかどうかを判断する次の期限が迫っているが、その達成は困難と見られていた。EMIのロジャー・ファクソン最高経営責任者(CEO)は「シティグループによる資本増強はEMIにとって極めて明るい一歩だ」と述べた。同CEOはまた、「これによりEMIは少ない債務と相当な流動性を持つ、業界で最も強力なバランスシートを持つ企業の一つになった。これに立脚してEMIは事業を前進させられると確信している」と付け加えた。
 EMIはビートルズやコールドプレイのCDを出しており、また多くのライセンスもあり、プライベートエクイティ企業やライバルのレコード会社などはその一部あるいはすべてを獲得しようと狙っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110202-00000003-wsj-bus_all

著作権保護期間が切れたらビートルズ音源はどうなるのかな?
(2011年2月3日)

追加記事

(2018年4月28日)