三茶界隈

決して悪意で創られたわけではないアート作品が、祝福されないばかりか、間違った文脈に置かれ、さまざまな誤解やすれ違いを生んでしまうのは、不幸なことです。このままでは、せっかく世の中に生まれてきた「サン・チャイルド」もまた、不憫でなりません。
被災地にとってアートが不要だと言いたいわけではありません。震災後に紡がれた無数のアート作品の中には、人々の救いや力になってきた芸術も確かにあったはずです。
しかし今回の件では、時代にそぐわなくなったアート表現や、アートと現実の乖離はどこまで許容されるのか、そのようなアートをどのように生かすべきなのか、パブリックアートはどうあるべきか、といったいくつもの複雑な課題が突きつけられてもいます。

<防護服を着た子供像「サン・チャイルド」は、なぜ福島で炎上したのか(林 智裕) 現代ビジネス 講談社 より一部引用>
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57167

 

 

ヤノベケンジ 太陽の子・太郎の子 2011
TheTorayan
2011/10/16 に公開

 

 

<サン・チャイルド ドキュメント2012>ヤノベケンジ Kenji Yanobe
Yanobe Kenji
2012/11/22 に公開

現代美術家・ヤノベケンジの巨大彫刻作品《サン・チャイルド》の制作のきっかけから、制作風景、日本各地、世界各国での展示までを映像と作者本人のコメントで構成したドキュメンタリー。
活動の初期から原子力の問題を扱い、1997年、自作の放射能防護服《アトムスーツ》で、原発事故後のチェルノブイリを訪れたアーティストは、3.11の東日本大震災、福島第一原発事故後、何を想い、どのような作品を作ったのか・・・。
苦悶の中で自身の作品で現実と立ち向かい、福島現代美術ビエンナーレ2012に展示されるまで。アート作品を超えて大きな反響を起こし、新境地を切り開いたヤノベケンジの作品の記録映像です。
映像制作:CIV production:.
(c)2012 Kenji Yanobe

《サン・チャイルド2012 東京-福島》ヤノベケンジ Kenji Yanobe
Yanobe Kenji
2012/11/29 に公開

都立第五福竜丸展示館(東京)と福島現代美術ビエンナーレ2012(福島空港・福島)で展示された現代美術家・ヤノベケンジの全長6メートルの巨大彫刻作品《サン・チャイルド》の記録映像です。
映像制作:青木兼治
(c)2012 Kenji Yanobe

 

 

2018/08/05
 現代美術作家ヤノベケンジさんが原発事故からの再生や復興への思いを込めて製作し、福島市に贈った「サン・チャイルド」の除幕式が3日、同市のこむこむ前で行われた。
 高さ約6・2メートルの巨大な子ども像は、黄色い防護服に身を包み、ヘルメットを脱いで空を見上げている。
 空間放射線量を測る胸の線量計は0を示し、不安のない未来を表現したという。

<復興願い巨大モニュメント作品 福島で除幕式:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet より一部引用>
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20180805-295208.php

 

 

2018/08/10
福島市のこむこむ館前に設置されたサンチャイルドの巨大モニュメントに実態に反すると疑問噴出。市議団が撤去の申し入れ。

<福島市のこむこむ館前に設置されたサンチャイルドの巨大モニュメントに実態に反すると疑問噴出。市議団が撤去の申し入れ。 – 宮本しづえのかけ歩き より一部引用>
http://mymt.hateblo.jp/entry/2018/08/10/163533

2018/08/10
現代美術作家のヤノベケンジさんが作成し、8月3日に福島県福島市に設置された「サン・チャイルド」の像が物議を醸している。ヤノベさんは10日、自身のサイトで「一部の方々に不快な思いをさせてしまったことについて、大変申し訳なく思っている」と謝罪した。
サン・チャイルドは、かねてから放射線をテーマに作品を作ってきたヤノベさんが2011年、東日本大震災をきっかけに作成した、高さ約6・2メートルの作品。制作された3体のうち1体が、JR福島駅近くにある教育文化複合施設「こむこむ」前に設置された。
(中略)
像の除幕式にも参加した木幡浩市長は6日、ツイッターに
「この作品には様々な受止め方があろうと思います。原子力災害を被ったFukushimaの県都として災害に向き合い風化させずに、希望を持って克服する~そこに復興があり、この作品はその象徴的なものと思います。ご理解をお願いします」
と投稿。これに対し、「どう見ても傷跡の固定化」「撤去してほしい」といったもののほか、
「こむこむは子どもたちの学びの場です。科学を学ぶ場でもあります。そこに科学的にありえない空間放射線量『000』の表示がついたものをアートだからと設置するのには反対します」
など反発の声が寄せられていた。

<ヤノベケンジ氏の「サン・チャイルド」、福島市に展示し物議 「不快な思いさせた」と謝罪、防護服を着た子どもの巨大立像 – キャリコネニュース より一部引用>
https://this.kiji.is/400545186545583201

 

 

2018/08/15
福島市がJR福島駅付近に設置した防護服姿の少年像に、住民らが怒りの反応を示している。2011年に起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故以来、同市が未だに放射能に汚染されたままだとの印象を与えるとの声もある。 批判に対し制作者は10日、謝罪文を発表した。
福島第一原発は2011年、東日本大震災に伴う津波で被害を受け、1986年にあったチェルノブイリ原発事故以降で最も深刻な放射能物質拡散を起こした。
少年像「サン・チャイルド」は現代美術家のヤノベケンジ氏が作成し、8月初めに福島市のJR福島駅付近に設置された。ヤノベ氏は像を、原子力災害がない世界への希望についての作品だと述べていたが、批判を受け10日、住民らに不快な思いをさせたとして謝罪した。
日本の共同通信によると、怒りの声はツイッターで見られたほか、福島市に直接寄せられたものもあったという。福島市の評判を傷つけているとして、像の撤去を求める意見もあった。

<福島市の子供像に住民らから批判 防護服着用 – BBCニュース より一部引用>
https://www.bbc.com/japanese/45192561

 

 

今回は新左翼と代々木の対立という構図があり、正直懐かしさを覚えた。

各地を巡回した「サン・チャイルド」の展示には、芸術家としての「営業」の側面もある。
プロの芸術家は立派な職業であって、メシを食ってかなきゃならんから、己の芸術作品を売って金儲けをするのは当たり前。問題はそこに政治的・党派的存在が関わってくること。

県民・住民「感情」と「現状」。まだまだ出尽くしてはいないだろう。

追加記事

2018/08/28
福島市がJR福島駅近くに設置した防護服姿の子どもの立像に「東京電力福島第1原発事故の風評被害を増幅する」などと批判が相次いでいる問題で、木幡浩市長は28日に記者会見し、像を撤去する方針を明らかにした。

<福島市、防護服子ども立像撤去へ 「風評被害を増幅」の批判受け – 共同通信 より一部引用>
https://this.kiji.is/407084268035507297?c=39546741839462401

(2018年8月28日)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です