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YS-11最終便飛ぶ

「さようならYS11」 徳島空港、500人が見送り

 「ありがとうYS、さようなら」。日本唯一の国産旅客機YS11は三十日午前十時、一九六五年に初就航した徳島空港から福岡へと飛び立った。展望デッキなどには航空ファンら計約五百人が集まり、空港関係者らとともにラストフライトを名残惜しそうに見送った。
 福岡からのYS11は、午前九時二十五分に徳島空港に着陸。見送り式のため空港エプロンにいた日本航空(JAL)職員ら約五十人が、乗客六十四人を出迎えた。点検終了後、女性職員が最終便を操縦する名島孝範機長に花束を贈呈。名島機長は笑顔で受け取り「ありがとうございます」と大きく頭を下げた。
http://www.topics.or.jp/News/news2006093010.html
 1960年代から182機が製造されたYS−11は、ローカル路線を中心に活躍しましたが、新たに義務付けられた衝突防止装置の搭載に経費がかかるため、すべての国内路線から引退することになりました。
http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3391861.html


戦略を誤まって売りそこなった官民共同プロジェクトだったそうです。
お役人が商売に絡むとロクなことにはならないという、一種の記念碑ですかね。

日本航空機製造・YS−11について
http://www3.ocn.ne.jp/~hokkai/


<飛行機の歌について>

夜霧の空の終着港(夜霧のエアーターミナル)/和田弘とマヒナスターズ
夜霧のエアポート/黒澤明とロス・プリモス
夜霧の滑走路/三船浩
最終フライト05便/ばんばひろふみ&ホットスタッフ
――など、空港での別れを歌った歌謡曲がけっこうありまして、
そのほかに、
“飛行機そのものをテーマにした楽曲”がいくつか存在します。

たとえば、
タイガースの岸部兄弟がサリー&シロー名義で出した『トラ70619』というアルバムにある『YS-11』。これはインスト曲です。
ライバルだったスパイダースには、かまやつひろし作の『夢のDC8』が、
少し前の吉永小百合・橋幸夫には、ボーイング727を歌った『そこは青い空だった』というデュエット曲がありまして、いかにも新時代が来たって感じがしたものです。
これより前だと1958年12月リリースの石原裕次郎『俺はパイロット』。これはセスナ機のパイロットが羽田空港から飛ぶ歌で、雲間から銀座の明かりが見えたりします。

戦前なら軍歌ですかね。
『空の勇士』『燃ゆる大空』、落下傘部隊の『空の神兵』、『艦上機恙なし』『若鷲の歌』『ラバウル海軍航空隊』『特幹の歌』『同期の桜』、替え歌の『特攻隊節』。
さらに遡ると、
♪着陸だから それだから…の『神風だから』
♪飛行機乗りでは ナイルス スミス…の『新磯節』
♪飛行機睨んで地団駄踏んで…の『間がいいソング』
あたりまで行っちゃいます。

ポップスではたとえば
ロイヤル・ガードメン(THE ROYAL GUARDSMEN)の『暁の空中戦』(SNOOPY VS. THE RED BARON)、
あるいはその続編の『帰ってきた撃墜王』(THE RETURN OF THE RED BARON)
なんかどうでしょう?
これはザ・コースターズ(THE COASTERS)の『チャーリー・ブラウン』(CHARLIE BROWN)、リトル・ジョー&ザ・スリラーズ(LITTLE JOE AND THE THRILLERS)の『ピーナッツ』(PEANUTS)に続けて聞きたいところです。

のちに飛行機事故で亡くなるジョン・デンバーが作り、ピーター・ポール&マリーがヒットさせた『悲しみのジェット・プレーン』(LEAVING ON A JET PLANE)は団塊世代にはおなじみでしょう。
こちらは搭乗前ということで、どっちかというと空港ソングですね。
私は最初「歌詞はネイビー・ブルーの飛行機版じゃん」とか思いましたが、聞いてくうち、プロペラ機でなくジェット機であるところに、作者は「ほぼ永訣に近い距離」という意味合いを籠めたかったのかもしれない、と考えるようになりました。

映画では内外で飛行機がテーマの作品(航空映画)が数多く作られてきました。
テーマ音楽にも名曲がたくさんありますね。
私の好きなのは、そうですねー、『紅の翼』(ディミトリ・ティオムキン)とか、『大空港のテーマ』(アルフレッド・ニューマン)とか、ちょっと古過ぎですか?
またまた裕次郎で恐縮ですが、『紅の翼』『天と地を駈ける男』では裕次郎がパイロット役でして、主題歌も歌ってます。たまに聞くにはいいかも。

航空映画以外でも、飛行機に関する印象的なシーンに出会うことがあります。
私の場合は『カサブランカ』『アメリカン・グラフィティ』のラストシーン。『冒険者たち』の、凱旋門くぐりが出来るかどうかの話。
それからケン・ラッセルのミュージカルで女の子たちが造りモノの翼の上に立ってるシーンがあったように思いますが『ボーイフレンド』でしたっけかね。ありゃ曲芸飛行のイメージだなぁ……。



 

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