灯火(ともしび)の下に 土産(みやげ)や さくらもち 虚子
この時期になりますと桜は葉桜になる手前、花の色と若葉の色が相半ばする、見た目「桜もち」みたいな美味(うま)そうなムードになるわけでして、
春風がさーっと吹きますと、
アスファルトの路面を、散った桜の花びらや、吸殻やコンビニ弁当のフタなんかが、さらさらカラカラと流れてまいります。
やぁ綺麗な花びらだな、と思って拾ったら人の爪、
うひゃぁ!
よく見たらネイルアートの付け爪でした。あーびっくりしたァ。
水面(みなも)に散った花びらが連なり流れるさまを筏に見立てて花筏(はないかだ)とも雅称したそうですが、昔の人は風流だったんですねぇ。
路面を流れる花びらなどは、さしづめ“枯れ花筏”ですか?
ほんとうの花筏を見たくとも、近所に小川があるでなし。
それでも見たくなって、テクテクとテクりまして(?)、渋谷の谷を越えセルリアンタワーの山越えやってきたのが“上目黒村”。今ここは東山というそうです。
目黒川が黒暗々の地下水路から駘蕩とした春光のもとに顔を出す「大橋」あたり。
いきなり川端に桜が並んでます。でも、もう花を見ている人はひとりもおりません。
花びらが水に落ちて流れてはいましたが、3メーターほど下の水辺までは降りれないようになってます。ケータイのカメラじゃ捉えられないのを承知でシャッターを押しました。
「ちょっとピンぼけ」ですが・・・