バーニング第一号タレント
モッツ出版刊、本郷直樹著『エルヴィス・プレスリーと呼ばれて バーニングプロ第一号タレントの告白』1365円。
和製プレスリーといってもカンバック後の、あの白いジャンプスーツ時代のプレスリーで、元祖「和製プレスリー」は佐々木功(ささきいさお)ですね。
それはともかく――
デビュー当時の本郷直樹は大型新人のスケールは確かにありましたが大味な印象でした。西城秀樹のような表現力、郷ひろみのようなチャーム、野口五郎のような陰影にいささか欠けるきらいがあり、デビュー1年後、1972年のアイドル当たり年には人気の中心から徐々に離れていった観がありました。
俳優としてはカタキ役で生彩を放っておりましたね。
この本は赤裸々な告白あり、業界の裏事情ありで、かなり興味深い内容です。面白い、と言っては失礼かもしれません。悪戦苦闘、チャレンジの日々、福祉政策への関心。著者のありのままの現在に対して、私は敬意を表したいと思います。