あの頃ペニー・レインと 【ネタバレ注意】
9月14日に録画した『あの頃ペニー・レインと(ALMOST FAMOUS)』(2000年・米)を先ほど見ました。
私は『ショーほど素敵な商売はない』という大昔の映画を思い出しましたね。あれは芸人一家のファミリー・ストーリーでしたが、こちらはロックバンドのメンバーとその妻や恋人、そして若き取材者とその一家という、複雑な人物構成。しかし本質は同じです。
反目、確執、理解、和解、人間的成長、
自信過剰、成功への不安、巡業の苦労、
親子の情愛、兄弟愛、友情、音楽賛歌。
初期のロックンロール映画(ドラマ)でも同じようにショービジネスの裏側が描かれており、その意味ではハリウッドのお家芸的テーマの範疇ではあります。
実在するローリングストーン誌があまりいい印象には描かれてません。それでも平気で映画に協力しているところはアメリカ人の懐の深さでしょうか。
ビリー・クラダップ演じるバンドメンバー“ラッセル・ハモンド”がラリッてプールに飛び込むシーンでは、ロックファンなら誰しも「あ、死んじゃうんだろうな」って思ったことでしょう。ありゃ引っ掛けですな。
ペニー・レイン役のケイト・ハドソンはゴールディー・ホーンの娘なんですね。ゴールディー・ホーンのあの頃の映画、ずいぶん見ましたよ。時代は変わる。完全に一世代廻っちゃった。ちょっとサビシイですね。
ラストはこの映画が描いている時代らしく挫折・蹉跌・転進・旅立ちといった形になるような気がしてましたが、思いのほかハッピーエンドでした。ただし馬鹿馬鹿しい終り方じゃありません。登場人物が葛藤を乗り越えて人間的に成長しているところがリアルさには欠けるものの爽やかな青春映画としての格調を一段と高めております。
製作・脚本・監督:キャメロン・クロウ
出演:パトリック・フュジット、ケイト・ハドソン、ビリー・クラダップ、フランシス・マクドーマンド
オフィシャル・サイト(JAPAN)
http://www.sonypictures.jp/archive/movie/almostfamous/
オフィシャル・サイト(USA)
http://www.almost-famous.com/