カテゴリー別アーカイブ: トルコのROCK/POPS

80、90まで生きりゃ、云うことないでデショ

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、米歌手、マーサ・ティルトンさんが8日、ロサンゼルス近郊の自宅で死去した。91歳。
 15年テキサス州コーパスクリスティ生まれ。30年代、ベニー・グッドマン楽団のボーカルの1人を務め、「ロック・ロモンド」などの曲で有名。ロサンゼルスの高校に通いながら、小さなラジオ局で無報酬で歌っているところを見いだされた。
http://www.zakzak.co.jp/gei/2006_12/g2006121419.html

マーサ・ティルトン
マーサ・ティルトン(Martha Tilton)は1915年11月14日生まれ。人気者となったのは1937~39年のベニー・グッドマン楽団の専属歌手時代だそうですから古い話です。
美人なのに、ひょうきん顔、シャレでセクシー・ムードも、、、って人でした。
キャピトル時代の録音で『(Ah Yes) There’s Good Blues Tonight』という曲がありまして、これがなかなかイカすスイングです。

 米アトランティック・レコード創設者、アーメット・アーティガン氏が14日、ニューヨークの病院で死去した。83歳。ニューヨークで10月29日に行われたローリング・ストーンズのコンサートの際に倒れて頭部を打ち、昏睡(こんすい)状態が続いていた。アトランティック・レコードが発表した。
 トルコのイスタンブール生まれ。外交官の父親が駐米大使に就任したのに伴って米国に移った。47年にニューヨークで興したアトランティック・レコードをR&Bのメジャーレーベルに育て上げ、レイ・チャールズやレッド・ツェッペリン、ローリング・ストーンズなどの作品を送り出した。
http://www.zakzak.co.jp/gei/2006_12/g2006121518.html

アトランティック/アトコといえばやはり黒人音楽、とりわけ良質のR&Bを世に紹介したという大功績を忘れてはなりません。ストーンズもツェッペリンも、それなくしては存在し得なかったわけですからね。
御大ジョー・ターナー、アイボリー・ジョー・ハンター、クライド・マクファター、ルース・ブラウン、コースターズ、ドリフターズ、クローヴァーズ、コーズ、ラヴァーン・ベイカー、ギター・スリム、ボビー・ダーリン、そしてもちろんレイ・チャールズ――
このへんのロックンロール黎明期のサウンドに私がどっぷり浸かってたのは、もうはるか昔、中学生の頃ですよ。

追加記事

レコードコレクターズ3月号
レコードコレクターズ3月号 特集 アトランティックレコード 667円+税
最初のヒット曲『ドリンキン・ワイン・スポ・ディー・オ・ディー』が実は再録だったというのは、知らなかったか、すっかり忘れていたか(笑)
なにしろこの曲30年以上も聞いてないもんで。
アトランティックの曲って、総じて「クリアなビート」という印象です。
(2007年2月26日)

チャッチャッチャッも素晴らしい(三三七拍子は四拍子)

ルーターズ(The Routers)の1962年12月の大ヒット『レッツ・ゴー(”Let’s Go(Pony)”)』が、現在放送中のスズキ自動車CM『新型MRワゴン誕生 ママワゴン!』で使われております。
(左:1963年ワーナーブラザース・レコードからリリースされた LP “Let’s Go! With The Routers”)
タイトルにある「ポニー」というのは発売時に付けた副題で、当時はやってたダンスの名前です。

ルーターズはマイク・ゴードンという若者が1962年4月に結成した5人組サーフィン・インスト・バンドでして(右)、
ワーナーのジョー・サラシーノとシド・シャープがラリー・ダンカン作の『レッツ・ゴー』を彼らの演奏(という触れ込み)で制作し、大ヒットとなりました。
米軍極東放送網 FEN(現:米軍放送網 AFN )のナツメロ番組『ジム・ピューター・ショー(Jim Pewter Show)』がオープニング・テーマとして使っていたので、オールディーズ・ファンなら、どなたもご存知でしょう。(週末だけはアカペラ・ドゥーワップのオリジナル・テーマでしたが…)

The Routers – Let’s Go(Pony)(1962)
produced by Joe Saraceno

A top-20 mostly-instrumental rock’n roll hit that inspired the popular cheerleading chant

この『レッツ・ゴー』に影響されたと思われるのが、レン・バリー(Len Barry)がいたザ・ダベルズ(The Dovells)の大ヒット曲『ユー・キャント・シット・ダウン(You Can’t Sit Down)』。似たような手拍子が入ります。1961年のフィル・アップチャーチ盤は普通の手拍子ですから、やはり『レッツ・ゴー』の影響でしょう。

The Dovells – You Can’t Sit Down(1963/04)じっとしていられない

Len Barry and the group with their top 5-charting vocal treatment of the 1961 Philip Upchurch instrumental

Philip Upchurch Combo – You Can’t Sit Down(Part 2)(1961/05)
B面であるこの “Part 2” がチャート・インした。

More familiar to most through the 1963 Dovells hit, “You Can’t Sit Down” originated with this top-20 (Cash Box) instrumental version headed by jazz and R&B session guitarist Upchurch.

Philip Upchurch Combo – You Can’t Sit Down Part1 & 2(1961/05)

A composite edit of sides 1 and 2 of the 45 release. Only Part 2 appeared on the national singles charts.
Chart Peaks (Part 2): Music Vendor 14, Cash Box 19, Billboard 29

The Bim Bam Boos – Can’t Sit Down(1960)

It wasn’t until 1963 that the Dovells successfully introduced a lyrical version. But the tune had first been a moderate instrumental hit in 1961 for the Philip Upchurch Combo. Upchurch had also played guitar on this posted original from’59.

プエルト・リコのバンド。
Los Challengers – It’s For You

これはちょっと珍しいトルコ人のバンド。曲名も同じ “Let’s Go”。

Cem Karaca & Apaşlar – Let’s Go
turkish psychedelic surf, anatolian rock

デイブ・ディー・グループ(Dave Dee, Dozy, Beaky, Mick & Tich)1966年のヒット『ホールド・タイト(Hold tight!)』は『おお、プリティ・ウーマン(Oh, Pretty Woman)』『123(1-2-3)』などにも使われている当時流行りのリズムパターンに『レッツ・ゴー』のフレーズを乗っけています。

Dave Dee Dozy Beaky Mick & Tich – Hold tight!(1966)

Ted Herold – Der schöne Johnny(1966)
こちらはドイツの手拍子ソング(?)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

The Sharks – Let’s Go(at HitHouse, 1965)
カバーなのか、別の曲なのか?

アラン・トゥーサン作のこの曲でもドラムが似た感じの音を叩いてます。

Herb Alpert’s Tijuana Brass – Whipped Cream(Single:1965/02/08)
from the album “Whipped Cream & Other Delights”(1965)

The Stokes – Whipped Cream(1965/01)
Composer: Allen Toussaint as “Naomi Neville”
1st Recording Of “Whipped Cream”

The Stokes were a group formed by musician, songwriter, and record producer Allen Toussaint; and it would appear that Herb Alpert’s crew didn’t need to do a lot of re-working on this ‘Tijuana Brass’-sounding original for their own well-known cover version

 

『レッツ・ゴー』のモチーフとなっている日本の三三七拍子に似たフレーズは、あちらの学校の応援団がよくやるやつです。やたらとオールディーズっぽかったあのベイ・シティ・ローラーズ(Bay City Rollers)も『サタデー・ナイト(Saturday Night)』でこれを“再利用”してますが、もちろんルーターズのヒットを踏まえてのことです。

ヴィレッジ・ピープル(Village People)の1978年のヒット『イン・ザ・ネィビィ(In the Navy)』の手拍子は、より日本の三三七拍子に近かったですね。ピンク・レディーが『ピンク・タイフーン』、渋谷哲平が『ヤング・セーラーマン』の邦題でカバーしてました。

 

LP「ANNETTE ON CAMPUS」ANNETTEさて、余談です。
50年代末から60年代初期にかけての代表的アイドル、アネット・ファニチェロが、大学・陸海軍のスポーツ応援歌集を出しておりましたよ。
(左:ブエナ・ヴィスタ・レコードからリリースされたLP “Annette On Campus”)
日本ではそのころ旧制高校の寮歌を集めたLP(それも十吋盤だったり)が各社から発売されてました。同じような感覚だったんでしょうね、きっと。
ルーターズの『レッツ・ゴー』みたいなロックンロールは入ってないけど、アメリカの応援歌がどういうものか、これを聞けばすべて分かっちゃう仕組みです。
パロディ映画『フライングハイ』で使われた、あのやたらに景気のいい歌が実は、ノートルダム大学(インディアナ州サウスベンド市)の応援歌 “The Victory March” だったことを、私はこのLPのおかげで知ったのでした。
そうそう、『努力しないで出世する方法』(How to Succeed in Business without Really Trying)では学閥の秘密パーティーで応援歌を歌って気勢を上げてましたし、あれは何の映画でしたか、前線の慰問に来た女性歌手が兵隊たちの出身州にちなんだ歌を次々うたって喜ばれるシーンがありましたね、『ショウほど素敵な商売はない』(There’s No Business Like Show Business)だったっけか、、、いや違うな、、、あッ、思い出しましたよ『わが心に歌えば』(With a Song in My Heart)ですね、スーザン・ヘイワードです。
アメリカ人でも昔の人は郷党心とか愛校心が強かったんですね。

The Beach Boys – Be True To Your School(1963)
応援団のチア・リーディングを取り入れた歌。

Bill Justis And His Orchestra – College Man(1958)
冒頭、応援団風の掛け声。

<参考>
The Southlanders – Cheerleader(1958)

<参考>
Paul Petersen – The Cheerleader(1963)
『錨を上げて(Anchors Aweigh)』をふと感じさせる瞬間があります。

◆    ◆    ◆

三三七拍子を使った歌については、以前、このサーバの総合掲示板に UP したことがありました。
その後サーバがクラッシュし消えてしまいましたので、今回ここに再録しておきたいと思います。

<三三七拍子を使った歌>

LOVE BEAT 3-3-7/キューピット
自分のために/TOKIO ※日テレ系ドラマ「ナースマンがゆく」主題歌。
恋愛レボリューション21/モーニング娘。
マーガレットズロースの三三七拍子/マーガレットズロース
ヨロけた拍子に立ち上がれ!/藤岡藤巻
人生三三七拍子/さやま友香
人生三三七拍子/藤野とし恵
人生三三七拍子/黒沢みゆき
人生三三七拍子/重友一代
地球ブルース~337~/KICK THE CAN CREW
美少女ゲーム『ガッデーム&ジュテーム』主題歌/佐藤裕美、YURIA、yozuca
祭り奏でる/ゲーム『サムライスピリッツ斬紅郎無双剣』より ※SNKのゲームのテーマ。
どっこいばんどのうた/どっこい楽団
落椿/Rakuchin/村田有美
Peach!!/福山雅治
Baseball-Crazy(野球狂の詩)/大滝詠一
三・三・七拍子/スティーヴ・ヴァイ ※アルバム「エイリアン・ラヴ・シークレッツ」(1995年)の日本盤のみのボーナストラック。
紫陽花愛アイ物語/美勇伝
地獄風景/人間椅子
EVERLONE/THE WILDHEARTS ※中盤の三三七拍子ならぬ七七三拍子?のような展開。
BANZAI/B’z

ソフトバンクホークスの応援歌の冒頭に、三三七拍子で応援している SE 。

浅野ゆう子 – LOVE BEAT 3-3-7(1976/08/25)
作詞:橋本淳、作曲・編曲:萩田光雄

  ※(追記:この動画は削除されました

 

某掲示板にあった投稿文
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[5492]投稿者: 名無し   11月25日(土)23時37分50秒
近鉄の三三七拍子ですが、ハロウィンというヘビメタバンドの
「ガーディアンズ」という曲のサビ部分がそっくりです。
おそらくこれが原曲かと。
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ベルギー生れのシャンソン歌手ジャック・ブレル(Jacques Brel)の1959年のヒット曲『華麗なる千拍子』(La valse à mille temps)をタイトル曲にした、宝塚歌劇団の舞台『華麗なる千拍子』は1960年度芸術祭・文部大臣賞を受賞しております。
(下)25cm LP『華麗なる千拍子 宝塚歌劇団』日本コロムビア

(上左)シングル『花の手拍子』英亜里
(上右)シングル『おねがい手拍子を』英亜里

何々拍子とタイトルにつく歌としては、

手拍子ロック/ジョニー・オーティス・ショー
華麗なる千拍子/宝塚歌劇団(寿美花代、明石照子、若山かず美、如月美和子、三鈴寿子、那智わたる、ほか)
花の百万拍子/西郷輝彦
男の三拍子/一節太郎
花の手拍子/英亜里
おねがい手拍子を/英亜里
お手拍子/五家英子  (1996年)
お手拍子/南しょう子 (2003年)

などが知られています。
『男の三拍子』は“呑む・打つ・買う”でしょうかね。

Steve Lawrence -(I Don’t Care)Only Love Me(1959)
手拍子から入る歌。

  ※(追記:この動画は削除されました

 

アメリカで1958年にヒットした『手拍子ロック』は日本発売時のタイトルで、原題はWillie And The Hand Jive(ウィリー・アンド・ザ・ハンドジャイヴ)。ボ・ディドリー調のジャングル・ビートでエンヤーコーラヤみたいに腕を動かします。このハンドジャイヴはシャ・ナ・ナもよくやってましたっけ。

Johnny Otis – Willie And The Hand Jive(live on The Johnny Otis Show)

Don Lang and his Frantic Five – 6-5 Hand Jive(1958)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

Little Gerhard and his Rocking Men – Hand Jive(1958)

Cliff Richard and The Shadows – Willie and the Hand Jive(1961)
2度目の引用。

Wes Farrell – Willie And The Hand Jive(1961)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

Spectrum – Hand Jive(live, 1973)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

<参考>
Diane Renay – Watch Out Sally!(1964/11)
MGM Europe 61 104, written by Bob Crewe, Denny Randell, Sandy Linzer.

ついでといっちゃなんですが、こういうタイトルの本もあります。

三三七拍子三三七拍子

(上左)二見書房刊、爆笑問題著『三三七拍子』(2001/03/20発行)
(上右)幻冬舎文庫、太田光著『三三七拍子』  (2004/10 発行)

文庫になったら著者表記が変わっちゃったんですね。
マンザイのネタはほとんど太田光が作ってるそうですから、この本もそうだったんでしょう。

追加記事

第58回NHK紅白歌合戦のオープニングは、ルーターズ『レッツ・ゴー』の手拍子で始まる『歓喜の歌』でした。
(2007年12月31日)

追加記事

フジテレビ系バラエティ番組『ジャンプ!○○中(じゃんぷ!まるまるちゅう)』の番組テーマ曲として使われているラーモンズ(Ramones)の『リメンバー・ロックンロール・レイディオ?(Do You Remember Rock’N’Roll Radio?)』は彼らの通算6枚目のアルバム『エンド・オブ・ザ・センチュリー』End Of The Century(プロデュース=フィル・スペクター)に収録されている曲。
2005年にはラーモンズとは関わりなくCM用に新しく録音されたテイクが vodafone のCMに使われました。

Ramones – Do You Remember Rock’N’Roll Radio?(1980/04)

Ramones – Blitzkrieg Bop(1976/07)

(2008年3月5日)

追加記事

テレビで『2008北京オリンピックバレーボール世界最終予選』を見てたら、
ルーターズ『レッツ・ゴー』のリズムそのままに、
♪・♪・♪♪♪・♪♪♪♪・ニッポン!
との応援。
昔の、コントオチの音楽と同じくらい、浸透してきてるみたいです。
(2008年5月21日)

追加記事

サンミュージックのお笑い部門「GET」に『三拍子』というコンビが在籍してるのを見つけました。
(2008年5月24日)

追加記事

2009年7月下旬にオンエアが始まった、パチンコメーカーSANYO(三洋物産)の『海物語 10周年ありがとう海祭 2009 SUMMER』のCMは、三三七拍子の太鼓の音に合わせた「音声」。
メロディがないから「歌」じゃない?
(2009年7月22日)

追加記事

1996年夏にオンエアされたサッポロビールの発泡酒『ドラフィティー生』のCMでは、ルーターズ風の手拍子がフィーチャーされてました。
(2009年8月19日)

追加記事

むりやり作ったのが、「フリフリ」だった。
 発想がそもそもバカバカしかった。日本では打ち上げでもなんでも、三三七拍子で締める。「三本締め、いきまーす。はい、チャンチャンチャン……」というノリである。
だから日本人には三拍子だ、ということになった。
 マチャアキがステージの前面に出て、オーディエンスに手拍子をさせてリズムに入っていく、という“企画意図”もあった。
(文春文庫 ムッシュかまやつ著『ムッシュ!』87ページ)

そのあと、もう一曲、ラスト・シングルのつもりで録音した曲がある。結局、未発表のままだったが、タイトルは「オメデトウゴザイマス」。
(中略)
 たしか田辺昭知と二人でアイディアを出し合って作った曲である。ちょっとブラックユーモアを込めて「解散式おめでとうございます、ああよかったね、シャンシャンシャン」みたいなニュアンスで、手締めの三三七拍子がべースになっている。デビュー曲の「フリフリ」が三三七拍子だから、三三七拍子から始まって三三七拍子で終わるみたいな、そんなことを考えていたのかな。
(同 124ページ)

GSのザ・スパイダース。その最初と最後のオリジナル曲が三三七拍子から発想されていた……
三三七拍子にまつわるトリビア、といったとこですか。
(2010年12月10日)

追加記事

Max Romeo & The Hippy Boys – Clap Clap

村田英雄 – 祝い節

  ※(追記:この動画は削除されました

 

「みなさん、手拍子を!」とうたう歌。
あぁそうだ、『レッツ・ツイスト・アゲイン』なんかもそうですね。
(2011年12月22日)

 

以下、長くなったので、分割しました。

 

この記事の旧版はこちらです。
register movement: チャッチャッチャッも素晴らしい(三三七拍子は四拍子)