今どきあまり使わなくなった言葉

突然ですが問題です。
次の歌の共通点はズバリ何でしょう?

二人は若い/ディック・ミネ、星 玲子
港が見える丘/平野愛子
あなたと共に/津村謙、吉岡妙子
トンコ節/久保幸江、加藤雅夫
ゲイシャ・ワルツ/神楽坂はん子
有楽町で逢いましょう/フランク・永井
君こそわが命/水原弘
ハイ、それまでョ/植木等
夢見る想い(ノ・ノ・レタ)/梓みちよ
ラスト・ダンスは私に/越路吹雪
愛の讃歌/越路吹雪
若いってすばらしい/槇みちる
幸せをありがとう/スクール・メイツ
女心の唄/バーブ佐竹
太陽の剣/ザ・ブルーインパルス
美しい星/赤い鳥
二人/赤い鳥
知りたくないの/菅原洋一
小指の思い出/伊東ゆかり
大阪ブルース/奈美悦子
さすらいのギター/小山ルミ
真冬の帰り道/ザ・ランチャーズ
愛のこころ/布施明
伊勢佐木町ブルース/青江三奈
池袋の夜/青江三奈
釧路の夜/美川憲一
恋の奴隷/奥村チヨ
長崎は今日も雨だった/内山田洋とクールファイブ
喧嘩のあとでくちづけを/いしだあゆみ
昨日の女/いしだあゆみ
波止場女のブルース/森進一
あなたの心に/中山千夏
白い蝶のサンバ/森山加代子
22才の別れ/風
わかって下さい/因幡晃
岬めぐり/山本コータローとウィークエンド
てんとう虫のサンバ/チェリッシュ
甘い生活/野口五郎
いつか逢うひと/南沙織
ご無沙汰/南沙織
神田川/南こうせつとかぐや姫
素敵なラブリーボーイ/林寛子
あなたに夢中/林寛子
あたらしい恋の出会い/あべ静江
氷壁/あべ静江
時の流れに/ガロ
美しすぎて/ガロ
空中ブランコ/ガロ
喪失/ガロ
青い果実/山口百恵
ひと夏の経験/山口百恵
なみだの操/殿様キングス
冬の稲妻/アリス
輝く朝に~ABRAXAG~/ふきのとう
忘れ雪/オフ・コース
狼なんか怖くない/石野真子
ロマンス/岩崎宏美
きみ可愛いね/伊藤咲子
好き!/石江理世
サイダー’73/大滝詠一
海を見ていた午後/荒井由実
あなたに夢中/キャンディーズ
哀愁のシンフォニー/キャンディーズ
アン・ドゥ・トロワ/キャンディーズ
炎/西城秀樹
海岸通/イルカ
時の過ぎゆくままに/沢田研二
愛は時を越えて/大橋純子
北の宿から/都はるみ
倖せさがして/五木ひろし
おまえとふたり/五木ひろし
愛のバラードを…となりで/五木ひろし
愛について/さだまさし
愛人/テレサ・テン
愛の陽差し アモーレ・ミオ/テレサ・テン
愛し愛されて/テレサ・テン
P-夏/森尾由美
月へ飛ぶ想い―かぐや姫/森尾由美
シュガーはお年頃/スターダスト・レビュー
IN PUT←→OUT PUT/アン・ルイス
哀愁トゥナイト/桑名正博
ミ・アモーレ/中森明菜
時をかける少女/原田知世
私たちになりたくて/藤谷美和子
留守電の奴隷/秋山菜津子
思いをはせることだけは自由/西脇唯
スパイシー・レッド/橘いずみ
DANG DANG/、松任谷由実
そっと…Lovin’ You/高橋真梨子
風のシンフォニー/福山芳樹
愛して/長渕剛
あなたしか見えなかった/徳永英明
悲しい妖精/小林美樹
ふたりの草原/小林美樹
言えない気持ち/広瀬香美
Still/広瀬香美
愛の誓い/谷村新司
愛の道/北島三郎
愛の川/瀬川瑛子
なみだ橋/大月みやこ
愛いつまでも/大月みやこ
哀愁/大月みやこ
ふたりの人生/岡ゆう子
愛の共犯者/チョー・ヨンピル
はっきり言うよ/カン・ダヒョン
アネモネ/奥華子
ジオラマ/クミコ
ノワイエ/クミコ
逢いびきの森で/中谷美紀
愛に変わるまで/Nao
プレゼント/JITTERIN’ JINN
superstar/PIZZICATO FIVE
my graduation/SPEED
BE WITH YOU/GLAY
愛ひとひら/阿倍なつみ
大事なものは目蓋の裏/KOKIA
うたうたいうたうたう/UNDER THE COUNTER
アイスクリーム/榎本くるみ
Aitai/加藤ミリヤ
anata/lecca
君のとなり/BAKI
I will/栗林みな実
愛の病/aiko
一生分の一日/ヤドカリ
あなたといた時/島谷ひとみ
ちぶとふとっちょ/THE NEUTRAL
I LOVE YOUの逆襲/SPANK HAPPY
愛遥かに(DA TROPPO TEMPO)/秋元順子
夢で会えたら/レミオロメン
FMをぼんやり/浦部雅美
飛べないアゲハチョウ/AKB48
心臓/RADWIMPS
NAO/HY
10W40/Do As Infinity
On the right/moumoon
 

もう、お分かりですね。
すべて歌いだしが「あなた」の歌です。
探せばまだまだ出てくるでしょう。
ちなみに、
小坂明子の『あなた』の歌いだしは「もしも私が」。
矢吹健の『あなたのブルース』の歌いだしは「雨が窓を打つ」。
「あなた」でなく「あんた」が歌いだしでは、

あんたがたどこさ/(童謡)
だから言ったじゃないの/松山恵子
あんた/美川憲一
あんた/内藤やす子
あんたが一番好きやねん/片岡鶴太郎
あんたの大阪/キム・ランヒ
あんたの春/川中美幸
あんたは誰や/ミドリ
酒は女の子守唄/ニック・ニューサ
時は流れて/中島みゆき
ほかされて/小田純平
雨のち嵐 晴天なり/石川さゆり
雨、降りやまず/瀬川瑛子
忘れへん/夏木綾子
恋月夜/森進一
浜千鳥/夏木綾子
時代屋の恋/堀内孝雄
紙芝居/堀内孝雄
酔いれんぼ/堀内孝雄
鰻谷/八代亜紀
海猫/八代亜紀
恋暦/島津亜矢
夢屋/坂本冬美
母衣/森若里子
難波人生心意気/井上由美子
泣かへんわ/天童よしみ
フリフリ/天童よしみ
うらみ酒/天星かおり
恋唄流し/神野美伽
女もつらいよ/神野美伽
浪花八景/神野美伽
堪忍袋の緒を切るぞ/高野幸子
よさこいおんな唄/西尾夕紀
一夜花/泉ちどり
白河夜船/城之内早苗
大阪雨情/たかみのり子
大阪ふたり/紫艶
ふるさとで暮らそうよ/中村美律子
バラの香水/矢野裕子
ひまわり/門倉有希
ろくでなし/麻生詩織
人の夫(ひとのもの)/平田志穂子
あんたのバラード/ツイスト
愛されたい/ツイスト
東京/やしきたかじん
欲望/犬神サーカス団
風来坊/長渕剛
YOU CHANGED YOUR MIND/長渕剛
Byr Bye Guitar(ドゥカティにボルサリーノ)/さだまさし
Hey! Mr.~わたしが愛した早射ちマック~/すぎもとまさと
メロウ/中村一義
ブラックビジネス/アカツキ
終わりのない旅/鈴木聖美
なによ!/JITTERIN’ JINN
天地無用!/SONIA
LOVEマシーン/モーニング娘。
ウソつきあんた/モーニング娘。
complaint/PUFFY
マハラジャスーパースター/太田クルーと温水洋一
凡人のロックンロール/MO’SOME TONEBENDER
フォローマン/前田亘輝
LOVE 4 REAL/SAKURA
家出街ブルース/CASCADE
くりかえし/ヨーコぶるーすばんど
セチガラバラッド/ピンクリボン軍
冬の花火’07/市丸ギン(遊佐浩二)、松本乱菊(松谷彼哉)
 

等々・・・、思いのほか多いので私もビックリしました。
植木等の『あんた』ではコール&レスポンス形式で「アンタ」が連発されますが、歌いだしは「好きだから」。

歌詞の最初が人称代名詞である場合、二人称(対称)が一番多いものと思われます。歌謡曲では「あなた」「あんた」のほかに、「君」「お前」がよく使われてるようですね。軍隊調の「貴様」では『同期の桜』ですか。
それらは純然たる呼びかけとして使われることもあれば、主語であったり、述語の文脈の中で文頭に来たりと、いろいろです。
複数形で「みなさん」「諸君」となるとやはり呼びかけでしょうけど、歌いだしでは「皆の衆」くらいしか記憶にありません。
「えーえンさーてもーこのォ場の皆ァ様が~た~へ」とか、「さあさ みなさん 手拍子手拍子」、「おーいで皆さん 聞いとくれ」みたいに、
呼びかけの前にさらに「呼び声」(売り物ソングの場合は「売り声」)が入る歌が多いんじゃないでしょうかね。

「私」「わたくし」「我」「僕」「俺」「おら」「おいら」「あたし」「あたくし」「あたい」といった一人称(自称)が歌いだしの歌も前掲のごとくたくさんあります。これらの場合、自分で自分に呼びかけるということは稀ですから、続く助詞以降が重要になってきます。
また、歌の文句は内言語(ないげんご)の傾向が強く、話し言葉(口語体)であることが多いため、「私十六満洲娘」「私バカよね」のように、間投助詞・終助詞が多用される一方で格助詞が省かれるケースもしばしば見受けられます。
歌いだしはともかく、言葉づかい・文体でいえば、「もしも月給が上ったら」「おーい中村君」のような会話だけで成り立ってる歌はむしろ少数派でして、当然のことながら履歴書文面を模した由布院和子の「私の履歴書」なぞはそうですが、上原 敏の「たより」シリーズ、ダーク・ダックス「手紙」、由紀さおり「恋文」、菅井えり「わたしは 元気だよ」、アンジェラ・アキ「手紙~拝啓十五の君へ~」など口語調の手紙文(あるいは日記)を歌にした作例なども、やはり“実験的”と申せましょう。

英語のポピュラーソングでは、「I(アイ)」や「You(ユー)」で始まる歌がとても多いですね。歌詞だけでなく歌の題名でも多い。このへんは文化的な背景があるのでしょう。
「Well」「Oh」も多い。Ohに対応するのは民謡の「ハァ~」ですか(笑)
歌いだしが「I」や「You」で始まるポップスを挙げろといわれれば、私は

アイル・リメンバー・キャロル(I’ll Remember Carol)/トミー・ボイス(Tommy Boyce) 1962年
自由になりたい(I Wanna Be Free)/Boyce & HartBucky WilkinThe Friday Girls
ユー・ユー・ユー(You You You)/エイムス・ブラザーズ(The Ames Brothers) 1953年
ハウンド・ドッグ(Hound Dog)/ビッグ・ママ・ソーントン(Willie Mae “Big Mama” Thornton) 1952年
 

あたりが思い浮かぶんですけど、
みなさん、どうですかね?

 

追加記事

モンキーズでヒットした『自由になりたい』をカバーしてるシンガポールの女性グループThe Friday Girls。YouTubeには彼女たちのほかにもシンガポールの60年代ポップスが多数ポストされてるようです。
The Trailers (Singapore) – Be Faithful Be True
たとえばこれなどは、60年代初期に香港で流行したオフビート・チャ・チャ(ドドンパのルーツ。スカとの関連は未解明)をそのまま取り入れてます。チャイナメロディから始まってるのはそのせいでしょう。・・・いや、まって下さい、1967年の曲と書いてありますから、日本のドドンパから影響された可能性もある・・・
誰かシンガポールの音楽事情に詳しい人いませんかね?
(2009年8月31日)

追加記事

 滋賀県在住のアーティストチーム「藤井組」のブランドでコンテンツ制作を行う「まちおこし」(守山市)が制作したアニメ歌「遠距離やろ?ウチら」が12月1日より、NHK「みんなのうた」の中で放送されている。
 同曲は、小学生の女の子が転校したボーイフレンドにメッセージを送る歌。「連絡ないのなんでなん? 転校して1週間 都会の小学校にはかわいい女子おおいからか?」と近江八幡市在住の小学生3年生、前川陽菜乃さんが関西弁を交えながら少し恋まじりの男の子と女の子の友情を子どもらしく歌う。

http://biwako-otsu.keizai.biz/headline/571/

口語の手紙文ソング。
センテンスごとの字足らずな感じが、意図してかせずか、主人公のこころもとなさを伝えています。

(2010年12月30日)

 

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追加記事
WordPressバージョン3.0「セロニアス」の新デフォルトテーマ「Twenty Ten」の採用。
ソースをloop.phpに貼り直しました。
(2010年6月24日)

追加記事
「Twenty Ten 1.1」でソースをloop.phpに貼ると全体のレイアウトが崩れることが判明したので、やむなくAddTwitterボタンをやめました。
(2010年7月23日)