日別アーカイブ: 2009/05/28 木曜日

Smile

Smile – written by Charlie Chaplin(Cover)

わざと荒れた画質にしている映像です。私は16ミリで撮影したモノクロ・フィルムを35ミリにブローアップした内田吐夢のあの『飢餓海峡』を連想しましたよ。

NHKスペシャル『マネー資本主義』の第1回『“暴走”はなぜ止められなかったのか ~アメリカ投資銀行の興亡~』(2009/04/19 21:00~21:50放送)を見ました。シリーズのテーマ曲として映画『モダン・タイムス』の名曲『スマイル(Smile)』が使われております。細野晴臣によるアレンジで大変素晴らしい仕上がりになってました。

映像とは正反対の美しい音楽、あるいはのどかな状況音を使うという手法では、黒沢明の『野良犬』の緊迫したラスト・シークエンスが真っ先に思い浮かびます。犯人との対決シーンで聞こえてくるのはクーラウのピアノ練習曲『ソナチネ第1巻・第1曲』。ついに捕まえた後、土手の上を通りがかった子供らが歌っていたのは童謡『蝶々』でした。

『マネー資本主義』でも貪欲なウォール街がもたらした世界規模の人災を解明しレポートするに当たり、テーマ曲として、あの切ないまでに美しい旋律をもってきたという、プロデューサーのそのセンスには私は脱帽するばかりです。そして言わずもがなですがチャップリンが描いた資本主義社会の本質と悲劇を今にちの状況に重ね合わせるという多重露光としての意図をも示す選曲ですね。

チャップリンの作ったこのインストゥルメンタル曲『スマイル』を、ナット・キング・コールがJohn TurnerとGeoffrey Parsonsの詞を得てヒットさせたのは1954年9月です。映画が1936年ですからその間わずか18年。
上にシェアしたYouTubeのテイクは、あるいはリッキー・リー・ジョーンズの2000年のアルバムに収録されたギター爪弾きバージョンに影響されてるかもしれません。
ナット・キング・コールの『スマイル』が、アンディ・ウィリアムスの『ムーン・リバー』だとすれば、リッキー・リー・ジョーンズやこのYouTubeのテイクは、映画の中でオードリーが披露した『ムーン・リバー』に相当するものでしょう。
『スマイル』はバーブラ・ストライサンド、ダイアナ・ロス、サンディ・ショウなども歌っておりますね。ただこの歌は圧倒的な熱唱とかゴージャスなアレンジとか粋なジャズムードとかは相応しくないでしょう。なにかこう本来無一物の境地といいますか、すべてを失い絶望の淵に立ちてなお眼前に君の笑みありというか、『街の灯』ラストの指噛みながらの拈華微笑(ねんげみしょう)というか、そんな達観した心持ちで歌うのがよろしい。そういう歌です。

Barbra Streisand & Tony Bennett – Smile(2006)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

Rickie Lee Jones – Smile(2000)

Michael Jackson – Smile(1997)

  ※(追記:この動画は削除されました

 

Frank Chacksfield And His Orchestra – Smile – Theme From “Modern Times”(1965)

Neil Sedaka – Smile
from the album “Circulate”(1961)

Tony Bennett – Smile(1959/07/06)
orchestra & chorus conducted by Ralph Burns

Pop Chart Peaks: Cash Box 43, Billboard 73, Music Vendor 81
The label states that “Smile” is “based on” the theme from “Modern Times,” Charlie Chaplin’s classic 1936 film. In fact, there was no such song as “Smile” back then, but several times during the soundtrack you heard the first few bars of this now-familiar tune before the melody would veer off in a different direction. In 1954, sporting a revised melody line and new lyrics, “Smile” became a successful song hit for Nat King Cole

Ron Goodwin And His Concert Orchestra – Modern Times, Smile(1957)

Nat “King” Cole – Smile(1954/08)
orchestra conducted by Nelson Riddle

The label states that “Smile” is “based on” the theme from “Modern Times,” Charlie Chaplin’s classic 1936 film. In fact, there was no such song as “Smile” back then, but several times during the soundtrack you heard the first few bars of that now-familiar theme before the melody would veer off in a different direction. In 1954, sporting a revised tune and new lyrics, “Smile” became a successful hit for Cole, reaching #14 on the best-sellers chart during the autumn months. His follow-up release of “Hajji Baba (Persian Lament)” is also included in this collection.
Note that the most commonly reissued Cole recording of this title over the years has been a 1961 stereo remake with a similar arrangement, but conducted by Ralph Carmichael rather than Riddle. This posted version is the original hit.

Frank Chacksfield And His Orchestra – Smile – Theme From “Modern Times”(1954)

  ※(追記:この動画は削除されました

 
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