Old Cape Cod / Misty / Tenderly

クレア・ロスロック、ミルトン・ヨークス(Milton Yakus)、アラン・ジェフリーの作品「オールド・ケイプ・コッド」はパティ・ペイジによって1957年6~7月にヒットしました。
その後もベットミドラー、アン・マレーはじめ、いろんな人たちが歌っています。

「ダイハード2」で空港地下室の管理人がかけるレコードがこれですね。吹雪の日に避暑地コッド岬の夏のムードに思いをはせるという趣向です。ちょうど「夢のカリフォルニア」「ニューヨークは淋しい町」みたいな感じでしょう。それより古い歌ですから管理人のおよその齢も知れるわけです。
ビーチ・ボーイズ「ディズニー・ガール」の歌詞にこの歌が出てきます。

Patti Page – Old Cape Cod(動画=昔の絵葉書バージョン)

Patti Page – Old Cape Cod(動画=現代の風景バージョン)

 

「ミスティ」は黒人ピアニストエロール・ガーナーの代表作(1954年)。
初めてヒットしたのはミッチ・ミラー楽団との共演バージョン(1956年)でした。
ロバート・マックスウェル「ひき潮」と同じように後から詞が付けられ、59年のジョニー・マティス盤を筆頭に、今も多くの歌手に歌われております。
ストーカーの恐ろしさを描いたクリント・イーストウッド監督第一作「恐怖のメロディ」(1971年)でも、この曲が出てきます。

Ella Fitzgerald – Misty(live)

Sarah Vaughan – Misty(1958)

 

ジャック・ローレンス作詞、ウォルター・グロス作曲の「テンダリー」。
サラ・ボーン(1947年)、ローズマリー・クルーニー(1952年)、ベルト・ケンプフェルト楽団(1961年)のヒットで知られていますが、これもまたたくさんの歌手、演奏家によって吹き込まれています。

Rosemary Clooney – Tenderly(1952)

Billie Holiday and her Orchestra – Tenderly(1952)

Sarah Vaughan – Tenderly(1954)

Chet Baker – Tenderly

Miles Davis – Tenderly

今も愛されるマコーレイ作品

2009/03/24 13:30~15:30
テレビ東京  午後のロードショー 春だ!恋する映画特集!? 『愛しのローズマリー』
2001年 アメリカ
出演:グウィネス・パルトロウ、ジャック・ブラック
監督:ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー
外見で女性を選ぶ面食い男と肥満に悩む心美しい女性とのラブ・ストーリー。催眠療法で価値観が一変した男の恋の行方は!?

http://tv.yahoo.co.jp/program/27868/?date=20090324&stime=1330&ch=8230

初見です。
タイトルから、もしかしてフライング・マシーンの『笑ってローズマリーちゃん』(Smile a Little Smile for Me)の再録盤でも使われてるかも・・・と、ただそれだけの関心から見たら、映画の原題は『Shallow Hal』でズッコケました。
それでもけっこう面白いので見てたら、途中でファウンデーションズの『星のベイビー』(Baby, Now That I’ve Found)がかかってクリビツだ。

『星のベイビー』も『笑ってローズマリーちゃん』もイギリス人トニー・マコーレイ(Tony Macaulay)の曲。後者ではリードボーカルも担当してます。
この人の作る歌というのは、1960年代末のいわゆる「バブルガム・ミュージック」(Bubblegum Music)という括り方をされるんですが、アメリカのそれとは違って素晴らしく質が高いんですね。確かに歌詞は平易で日常的かもしれませんが、メロディ、アレンジは超一流です。
で、ほかにも二ール・ヤングとか、そのほか知らない既成楽曲がシチュエーションに応じてBGMとして使われてたりするんですけど、ラストでエジソン・ライトハウスの『恋のほのお』(Love Grows Where My Rosemary Goes)が流されて、
オーット!出たなぁ~!!・・・ってかんじ。

『恋のほのお』は私のNo.1ソングです。この曲もマコーレイの作。
歌詞は<みんなはローズマリーをダメだというけれどボクは愛しちゃう>という、どこかニール・セダカの『小さい悪魔』(の日本語カバー)を連想させる内容で、ちゃんと主人公がホレる女性の名と一致しています。きっとこの歌から逆に発想した人物名なのでしょう。

ちなみにローズマリー(Rosemary)は花の名でもあり、香りが好いのですが見た目はどうかな?ッて雰囲気の花です。

CD Mikey Spaice/harder than before『恋のほのお』は当時世界的に大ヒットしましたから、いろんな人がカバーしています。
エジソン・ライトハウス名義の出来のよくない再録盤もあります。
面白いのはボビー・ダーリンの弟子筋に当たるウェイン・ニュートンの、どうしようもなくスノッブな解釈のテイク。
カッコいいのはマイキー・スパイスのレゲエ・バージョン(写真左)でしょう。

ところで、スティーヴン・キングの『アトランティスのこころ』には、1966年の感謝祭(11月第4木曜日)休暇が明けた時分の描写として、

I went down the hall around quarter of ten to get a fresh pack of smokes and knew Nate was back while I was still six doors away. ‘Love Grows (Where My Rosemary Goes)’ was coming from the room Nick Prouty shared with Barry Margeaux, but from farther down I could hear Phil Ochs singing ‘The Draft Dodger Rag.’

http://soft.rosinstrument.com/lib/In_Russian/Stephen_King/Hearts_In_Atlantis.txt-ps100-pn100

というくだりが出てきます。
エジソン・ライトハウスと楽曲『恋のほのお』は、その当時まだ影も形もありませんでしたから、フィクションとはいえ、これは時代錯誤ということになります。
ちなみに同書の日本語版(訳=白石朗)では曲名が『恋の炎』となってます。なんかチェイスの『黒い炎』みたいですネ。