駅前旅館

新潮文庫『駅前旅館』新潮文庫11月の復刊 井伏鱒二著『駅前旅館』400円+税。
『駅前旅館』の原作です。
映画ではフランキーが箒を持ってロカビリーの真似をするシーンがありました。小説は昭和31~32年にかけて『新潮』に連載され、32年の11月に新潮社から刊行されたそうですから、ロカビリーは映画化に際しての脚色ということになりますが、
文庫本の128ページに、添乗員が団体のお客にマンボを踊って見せるようにせがまれるエピソードが出てきますので、おそらくは“流行りもの”ということでマンボをロカビリーに置き換えたのでしょう。

 

追加記事

駅前旅館 予告篇

(2009年10月22日)

 

歌が希望だった頃を過ぎても

ウチはTOKYO MXがちゃんと映りません。東京のド真ん中なのにねぇ。
この局に、音楽CDを扱う通販番組で『音楽のある風景』というのがありまして、
これがNHKの『映像散歩』みたいなやつなんですが、
さっきたまたまそれを見てたんですよ。
いえね、CMのくせにダラダラと映像を流すパターンの番組なんで、つい見とれちゃう。
んでときどき目にするわけですが、
きょうは『昭和30年代 ~歌が希望だった時代~』という商品(CD5枚組)の宣伝だったんです。
収録曲をBGMに当時のモノクロ映像が流されましてナレーションがたまに入るという、お決まりのパターンです。
それで見てましたら、モノクロ映像ばかりだったのが、最後に急にカラーの現代に戻りまして、やがて現代の音を押しやるように「夢であいましょう」が流れる。
そしてNA――
「豊かになった私たちが、繁栄とひきかえに失ってしまった多くのこと。
かつて、貧しかったけれども夢があった時代がありました。辛かったけれども、今よりたくさん笑った時代がありました。格好悪かったけれども、人が人に優しい時代がありました。そして歌が希望を歌った時代がありました。
もう、あまりにも多くの歳月が流れてしまい、二度とあのころへ帰ることは出来ません。
おやすみなさい。夢でお逢いしましょう」

それを見ていた私の頬を、突如はらはらと涙がつたい落ちました。
私は不覚にも泣いてしまった。
あゝ、、、あゝ、さうだよ、泪があった、笑いがあった、、、
今となってはすべてが美しく、また、愛おしい、、、
まう夢の中でしか、あの時代には戻れないのだ、往時渺茫、故旧忘れ得べき、覆水盆に返らず、、、

選曲的にはまず異論のないところで、事情があったのでしょうが、オリジナルテイクに混じって、今となっては却って珍しい(かもしれない)1969年バージョンの「チャンチキおけさ」、1980年バージョンの「東京五輪音頭」が収められているようです。オールディーズのCDでビル・ヘイリーのワーナー録音が入ってるようなもんですかねー。

UMダイレクト:音楽のある風景:昭和30年代~歌が希望だった時代~
http://www.um3.jp/30/